ひと口に実用といってもそこにはさまざまな視点がある。素材なのか、作りなのか、あるいは服との合わせやすさなのか。また同じディテールでも、実用的か否か人によって意見が分かれることもあるだろう。
「実用性とはすなわち、その人が“安心できること”だと思っています。『ここには家の鍵を付けたキーホルダーがぴったり収まる』とか、逆に『中がごちゃごちゃになるけど何でも入る』とか、人それぞれの安心がある」と、先日デビューしたばかりのブランド、テクネのプロダクトデザイナー・松村力弥さんは言う。
つまり実用第一主義のワンマイルバッグは、使う人の数だけ存在する。ならば今回は最大公約数的な実用性を持つバッグではなく、一芸に秀でたものに注目してみたい。
これらのワンマイルバッグの実用性がもしあなたの安心につながったとしたら、その貴重な出会いを心から喜びたいと思う。
「テクネ」
内側の両サイドに小さなポケットが付くショルダーバッグ。バッグのサイドからアクセスでき、ストラップを肩に掛けたまま財布やスマホ、キーホルダーなどをスムーズに出し入れできる。
会計時、着信時、施錠時のモタモタとはもうお別れ。素材はオリジナルのリサイクルポリエステル。
「エル・エル・ビーン」
保冷バッグをそのままワンマイルバッグとして使ってしまおう。外側にポリウレタン加工が施され、ランチボックスやドリンクをしっかり保冷。
それでいて外見はオーソドックスなキャンバストートで、“いかにも保冷”に見えないところがポイントなのだ。
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