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復刻プロジェクトの真打ち

「ML2002R」のベースとなった「MR2002」。
オリジンの「MR2002」は1000シリーズの9代目として2010年に誕生した。1000シリーズはニューバランスの技術の粋を集めた、フラッグシップモデルという位置付けである。
ファーストモデルの「1300」はリセールプライスが130ドルだったことからその名がついた。強気な価格設定に懐疑的な業界関係者も多かったが、ラルフ・ローレンに「雲の上を歩いているよう」と絶賛されたことで一躍市民権を得たといわれている。
1985年の「1300」リリースを皮切りに、1000シリーズは「1500」(1989年)、「1400」(1994年)、「1600」(1994年)、「1700」(1999年)……とリリースされてきた。飛び飛びのリリース年からは中途半端なものは世に出さない、という気概が伝わってくる。
ニューバランスの気概をリリース年同様にあらわしているのが「1400」という存在だ。順番からいえば「1500」の前にリリースされてしかるべきモデルであり、実際に開発に着手したのは「1500」よりも早かった。
このねじれ現象は、ENCAP構造の内外の素材を逆転させるという「1400」のアイデアを生産ラインに乗せるのに苦労したがために起こったものだった。
21世紀最高峰の呼び声も高い「MR2002」はスーパーチーム33が製造を担っていた。米・メイン州にあるスコヘーゲン工場に所属する最高峰の職人集団である。そして「1300」と「1400」を除いてそれまでずっと合皮だったアッパーに天然皮革を採用。リセールプライスは3万4000円で、下手な革靴より高かった。
ニューバランスにとって、2020年は復刻に注力した1年だった。初の復刻を果たすのみならず、WTAPSやJJJJound、KITHなどともコラボした「992」、5年ぶりに復刻発売された「M1300 JP3」。それらモデルはいずれも大きな話題を呼んだ。
「ML2002R」は、一連の流れで登場した真打ちというわけである。
 
[問い合わせ]
ニューバランス ジャパン
0120-85-0997
竹川 圭=取材・文


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