【比較③ 走り】
大型船のようなクルーズ感か、キビキビした小気味良さか
PHEVを運転するのはこれが初めてという三宅さん。まずはエクリプス クロスPHEVのハンドルを握ってもらった。
走行の大部分はモーターが担当するので、そのなめらかな走りは電気自動車そのもの。
「おー。静かなのにこの鋭い加速感というのは、新鮮ですね」と“新しい乗りもの感”にちょっと感動の様子。
バッテリーが少なくなったり、より力強い加速が必要なときにエンジンがかかるシステムだが、いざエンジンが目覚めても、耳を澄ませていなければそれと分からないほど、高い静粛性をほこる。
ハンドルに備わるパドルシフトを操作すれば、エンジン車の減速よりも強い減速加減を選べるのもこの二台のPHEVの特徴だ。
「慣れてくるとアクセルペダルだけである程度加減速できるから、ブレーキを踏む回数が減りそうです」。アクセルとブレーキの踏み替えが減れば、当然運転の疲れも軽減される。
そして三菱自動車ヘリテージのひとつである、ランサーエボリューション由来の4輪制御技術「S-AWC(スーパー・オール・ホイール・コントロール)」が両車に備わり、ドライバーはまるで急に運転が上手くなったかのように、狙ったライン通りに街中でも高速でも美しく走って行ける。
「乗り比べてみると、エクリプス クロスPHEVのほうが、やはり軽快に感じます。運転が楽しくなる感じ。一方のアウトランダーPHEVはゆったりと長距離をドライブしたくなる乗り味です。いやぁ、本当に悩ましい選択ですね(笑)」と三宅さん。
迷いながらも、毎週のようにサーフィンやキャンプにいそしんでいる若い頃だったら、やはりアウトランダーPHEVかなという。
「アウトランダーPHEVは、昔はがんがん行っていたロングドライブでも疲れにくそうだし、ラゲッジも大きい。けれど最近はそこまで出掛けていないから、街で取り回しやすいエクリプス クロスPHEVにしようかな。でも……」となかなか結論が出ない。
「100V・1500WのAC電源は、絶対ほしいですよね。サーフィンなら電動シャワーが使えるし、寒い時期なら海でも山でも電気ヒーターなんか使えたら最高。海でも山でも、遊び使いにはすごくくありがたいと思います」。
そんな家電が気軽に使える便利な機能はアウトランダーPHEVとエクリプス クロスPHEVのどちらにも備わっている。
「大容量の電源があるのは、便利だし、何かあったときの安心でもありますよね。やっぱり、どちらがいいかはもうわかりません!(笑) 実際に乗ってみて、自分の“価値観”に合うほうを、みなさん選んでください!」。
二台の試乗を終えて、最後まで悩み抜いた三宅さん。「プラスもう一台」の候補には、エクリプス クロスPHEVとアウトランダーPHEVの両方がまだ残ったままのようだ。
走りも楽しい二台のPHEVをもっと詳しく!アウトランダーPHEVのおさらい全長4695×全幅1800×全高1710mm。広い荷室や後席空間により高い使い勝手を実現している。
搭載されているシステムは、2.4Lエンジンに加えて前後それぞれにモーターを装備する、三菱自動車独自のPHEVシステム。モータードライブならではの滑らかで力強い走りを楽しめる。
満充電でのEV走行距離は57.6km(WLTCモード)、システム全体のWLTCモード燃費は16.4km/L。
家庭やショッピングセンターなどにある普通充電のほか、急速充電にも対応。さらに、エンジン発電により充電することも可能なので、バッテリー切れの心配もない。
衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、ハイ/ロービームを自動で切り替えてくれるオートマチックハイビームなどを含む先進安全機能「e-Assist」を全車標準装備。
アウトランダーPHEVの詳細はこちら エクリプス クロスPHEVのおさらい全長4545×全幅1805×全高1685mm。アウトランダーPHEVよりも少しコンパクトなボディに、先進のPHEV技術を凝縮。クーペSUVらしい、大胆さと躍動感を持つスタイリングと、高剛性で低重心なボディやサスペンションチューニングによる高い走行性能が特長だ。
PHEVシステムはアウトランダーPHEVをベースにチューニングされたシステムを搭載。満充電でのEV走行距離は57.3km(WLTCモード)、システム全体のWLTCモード燃費は16.4km/L。
こちらも衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、ハイ/ロービームを自動で切り替えてくれるオートマチックハイビームなどを含む先進安全機能「e-Assist」を全車標準装備。
エクリプス クロスPHEVの詳細はこちら [問い合わせ]三菱自動車0120-324-860www.mitsubishi-motors.co.jp山本 大=写真 松平浩市=スタイリング 小林雄美=ヘアメイク 籠島康弘=文
※エクリプス クロスPHEVのモデル着用アイテム
ジャケット7万9000円、パンツ3万8000円/ともにカルーゾ(ビオトープ 0120-298-133)、Tシャツ9000円/アブガルシア(アンシングス 03-6447-0135)※アウトランダーPHEVのモデル着用アイテム
シャツ6万5000円/クリスタセア(ビオトープ 0120-298-133)、デニム1万8000円/リーバイス オーソライズド ビンテージ(リーバイ・ストラウス ジャパン 0120-099-501)