昨今の空前絶後のスニーカーブームにいまだ終点は見えず、スポーツメーカーからは連日、新作のリリース情報が舞い込んでくる。
クラシックもさることながら、最近は機能性も重要なキーワードで、クッション性や防水性など、都市生活を快適に過ごすうえのテクノロジーが搭載されることは当たり前に。
でも、いいオトナなら、やっぱり何か語れる要素がひとつくらいはほしい。
アシックスから最近発売された「GEL-PTG G-TX」は、スタイルよし、機能よし、カルチャー的背景よしの三拍子揃った一足といえる。
「GEL-PTG G-TX」は、1983年に発売されたアシックスを代表するバスケットボールシューズ、ファブレ ポイントゲッターをベースモデルに採用し、現代的なアップグレードを施している。
ポイントゲッターは、バスケ漫画の金字塔『スラムダンク』に登場する強豪・山王工業のエースを務める沢北栄治が履いていたモデルだ。余談だが沢北は、驚異の1on1能力で湘北のエース、流川 楓を圧倒し、同作品No.1の実力者とも言われている選手である。
そんなアシックスが誇る不朽の名作のDNAを引き継ぐライフスタイルシューズの「GEL-PTG G-TX」は、アシックスのランニングシューズにも使用される独自開発の軽量衝撃緩衝材“fuzeGEL”をウェッジヒールに搭載。クラシカルな見た目とは裏腹に、快適な履き心地を実現している。
また、アッパーには防水透湿性に優れた説明不要の機能素材、ゴアテックスを採用。レザースニーカーは悪天候が難敵だが、これなら梅雨を含めオールシーズン気兼ねなく着用することができる。
デザイン面での最大の特徴は、シュータンを覆うファスナーカバーだろう。レースアップは強引に足を入れるとかかとを潰してしまうため、意外と繊細。しかし、履き口がジップであれば、容易に着脱が可能で、縦に靴紐を通すデザインも斬新でいい。
「ちょっと俺には前衛的すぎるかな……」という方もご安心を。こちらのファスナーカバーは取り外し可能なので、通常のレースアップスニーカーとしても履くことができる。
カラーもミリタリーな雰囲気を醸すベージュとオリーブの2色展開。ローカットタイプとしての使いまわしやすさに加え、雨の日も快適に履ける一足は、直営店限定販売とのこと。「GEL-PTG G-TX」、間違いなく良作である。
[問い合わせ]アシックスジャパンお客様相談室0120-068-806市川明治=文