ランナー的思考を身に付けて仕事のクオリティもアップ
「ひとりで走るときは主に仕事のことを考えていますが、これがまた机で考えごとをするのとは大違いなんです。走っているときのほうが、視野が広がると言いますか、俯瞰した視点からの企画が思い浮かびます。
日の出からパワーをもらえるので、それがまた良い発想の源になっていて、前向きなアイデアが浮かびますよね。だから冗談抜きに、走り始めてからビジネスの数字も好調で、『10年以上関わってきたグッドオンもようやく売れてくれた!』と良いことづくめ(笑)」。
継続は力なり。「土日とも雨が降りそうなときは、金曜日の夜に途中下車して帰宅ランをすることもあります。走らないと何だか気持ち悪いですから」というから、広沢さんはやっぱり生粋のランナーだ。
「土手って自転車で流している人も多いんですが、あれも気持ち良さそうですよね。体を動かすことは楽しいんですよ。だから『歳をとったら体が思うように動かなくなっちゃった』というのはナシにしたいですね。
そのためにも自分なりに走り続けて動ける体をキープし続けていたいです。走るようになってからが、人生でいちばん楽しい。こんな素敵なことが待っていたのかって。これから10年、20年とたってもまだまだ色んなことができるなと、前がパーッと開けた感じです」。
レースに出る、タイムを縮めるだけがランナーじゃない。
むしろ走ることのメリットはその外側にこそある。仕事でも結果を出し続ける広沢さんの言葉に耳を傾けると、まんまと騙されて(!?) 走ってみたくなるから、不思議だ。
RUNNER’S FILE 28 氏名:広沢 秦 年齢:43歳(1977年生まれ) 仕事:アパレルメーカー 営業 走る頻度:土日どちらかの朝。約10kmを1時間ほど 記録:レースへの参加はなし |
連載「Running Up-Date」一覧へ「Running Up-Date」ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。
上に戻る 礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真