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ローカルが大好きなシャーベット

ニール・アサトさんが「アサト・ファミリー・ショップ」を開いて2年になる。アサトさんが「ローカルが大好きなシャーベット」と呼ぶ同店の商品は、この2年でカルト的人気を博すようになった。
2万9000人以上のフォロワーがいるインスタグラムのアカウントでは、テイクアウトしたアイスでいっぱいの冷凍庫を自慢する客たちの写真をリール機能で披露している。
営業は毎週日曜日。朝9時ぴったりに開店する。昔、近所にあったような懐かしい店構えで、店頭の装飾はごくシンプルに、古めかしい金色の飾り文字程度だ。店内には、乾燥させた梅の瓶が所せましと並んでいる。棚にも乾燥梅干しや、ハワイではリーヒンと呼ばれるフレーバーのお菓子がぎっしりだ。
「アサト・ファミリー・ショップ」は、その名のとおりアサト家が営む店だ。両親、兄弟、従兄弟、子供たちが皆で手伝ってシャーベットを作り、売っている。
店に入った客は次々に、持参した保冷ケースにたっぷりシャーベットを詰めていく。開店から1時間もしないうちに、もう半分以上のフレーバーが売り切れになる。お昼にはソールドアウトだ。必ず余りを出さずに売り切っている。
アサト・ファミリー・ショップの多彩なフレーバー。
アサトさんいわく、魅力のひとつは、限定であることだ。
「私は昔、スニーカーをコレクションしていたんです」とアサトさんは語る。「だから、需要と供給のことはよく知っています。特に限定版の効果は心得ていますよ」。
定番のフレーバーはストロベリー、パイナップル、「グリーンリバー」(同名のライム味のソーダからインスパイアされた)で、これは毎週必ず販売する。
そのほかに、限定の量や限定の期間、たいていは1週間だけ、2週間だけといった区切りで、特別なフレーバーを販売する。期間が過ぎたら、同じフレーバーの再販まで何カ月も待たなければならない。


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