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2021.01.21

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サイズは小さめ、装備は特盛。キャデラック初のスモールSUV「XT4」登場

セレブに愛される巨艦SUVエスカレードや、大統領専用車である通称“ビースト”を手掛けるキャデラックが、初めて作ったコンパクトSUV、それが2021年1月15日に登場した「XT4」だ。
キャデラック初となるコンパクトSUV「XT4」。全長4605×全幅1875×全高1625mm。プレミアム/スポーツ/プラチナムという3グレード構成で、車両本体価格は570万~670万円。
コンパクトといっても本国アメリカでの話で、日本の街中を走るにはちょうどいいサイズ。
もちろん、なりは小さくてもキャデラックらしい「ラグジュアリーかつ先進的」なさまざまな装備が満載のSUVだ。
キャデラック伝統のタテに走るテールランプも、若々しくアレンジされている。
搭載されるエンジンは最高出力230ps/最大トルク230N・mを発揮する2Lターボ。これに9速ATが組み合わされる。
高速道路でのクルージング時など、エンジンにあまり負荷がかからない時に4気筒のうちの2気筒を休止させたり、通常は後輪への動力を100%遮断して前輪のみで走り、必要に応じて後輪を駆動させるほか、左右の後輪にそれぞれ適切な駆動配分も行える4WDシステムを全車に採用するなど、燃費向上と走行安全性能のために先進的技術を搭載する。
左ハンドルのみの設定。ウッドパネルや金属部分は、印刷ではなく本物の素材が使われている。
若手デザインチームが指揮を執ったというデザインは、XT5やXT6、エスカレードといった同社のSUVのDNAを受け継ぎつつ、このサイズ感を上手く使った若々しさと力強さ、華やかさが感じられる。
バックミラーはリアカメラからの映像をリアルタイムで映すので、後席に背の高い乗員が座っても、たっぷり荷物が積まれても、それらに邪魔されることなくしっかり後方を確認できる。
通信機能が備わった8インチのタッチパネル式ディスプレイには、常にゼンリンの最新マップ情報が表示されるので、新しい道ができていても困らないし、ディーラーでマップのデータ書き換え、なんて面倒な作業も必要ない。
後席を倒せば最大1385Lまで荷物を載せられる。
13のスピーカーで組まれたBOSEサラウンドサウンドシステムも標準装備。しかも外部の音に対して逆位相の音波で打ち消すアクティブノイズキャンセラー機能付きだ。
シートは本革で覆われ、運転席と助手席は電動パワーシート機能が備わる。さらにスポーツとプラチナムには運転席&助手席ともマッサージ機能とベンチレーション(夏場などにシートと接する体が蒸れないよう送風する)機能まで付いている。
ラゲージ容量は通常で637Lと余裕の収納力。テールゲートが電動なのはもちろんだが、両手に荷物を持っていても足をバンパー下で振ればスッとテールゲートが開く。
フロントだけでなくリアにもシートヒーターを全車に標準装備。
もちろん衝突被害軽減ブレーキや完全停止まで含むアダプティブクルーズコントロール(プレミアムを除く)、車線をはみ出そうとすると自動で車線内に戻してくれるレーンキープアシスト機能など、先進安全運転支援技術も標準装備。
何らかの危険が迫ると、他社では警告“音”が鳴るが、キャデラックは運転席シートにバイブレーションを与えてドライバーに注意を促す。これって一見地味だけど、不必要に同乗者を不安がらせることなくドライバーだけに危険を教えるニクい機能なのだ。
走行状況に応じてエンジンやトランスミッションなどの特性を変えてくれるドライブモードには、ツーリング/AWD/スポーツ/オフロードの4モードが用意されている。全車LEDヘッドライトを装備し、ハイ/ロービームを自動で切り替えてくれる機能が備わる。
ついにキャデラックまでもこのクラスのSUV市場に登場してきたわけだが、日本じゃ大歓迎のサイズ感。
左ハンドルのみという設定だから、それだけで敬遠してしまう人もいるかもしれないが、このサイズなら運転もすぐ慣れるはず。食わず嫌いをせず乗ってみれば、サイズも装備も大満足できるはずだ。
 
籠島康弘=文


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