スパイスアップ アワー ライフがテーマ
宮本さんの会社「宮本スパイス」では、2020年の12月から「ブランデット」という新しいショールームをスタートさせる。
さまざまなブランドから委託を受けたファッションアイテムのPRが業務の柱となるが、メディア関係者やスタイリストだけが見ることのできたPRショールームの形態に加え、小売店向けの展示会、一般消費者に向けてのショップとしての機能など、さまざまな顔を兼ね備えた場を思い描いている。
「バイヤーも、スタイリストも、雑誌編集者も、お客さんも、先輩・後輩や友達も、ショールーム機能も販売も、とにかくそういった既存の垣根をとっぱらってみたいなと。
『ブランデット』という名前には、デンマーク語で混ざった、ブレンドされたという意があります」。
学生時代にはいろいろなスポーツに挑戦したというだけあって、フットワークはやっぱり、抜群に軽い。
「こうして振り返ってみると、今の生活も走ることと共通するところがあって、そのときやりたいと思ったことをやるっていうスタイルになっていますね。
仕事も大手セレクトショップで働いたり、食の世界に飛び込んだり、独立してPR業をしたり、新しいショールームを立ち上げたりといろいろやっていますが、根本にあるのは“スパイスアップしたい”というところ。
関わっているあれやこれやをどうやったら楽しくできるか、というのを常に考えています」。
直近ではコロナ禍のタイミングで走るモードが訪れたのだそう。走りたくなる時間帯は夜で、自宅から近い多摩川沿いのコースなどを走っていた。
「最近は“無になりたい”というのが走るモチベーションになっています。余計な小物などは持たず、アプリでログを取ることもなく、身ひとつになって無になる。あるいは考えを巡らせる。
考えごとをするのにはいい時間ですよね。そういうときは早めに帰宅して走ります。時間にすると20~40分くらいが多いでしょうか。体の欲するままに、リラックスしたジョグペースで。これは確実に昔とは違う走り方なんです」。
そのときどきの自分のフィジカル、メンタル的なコンディションに合わせて走り方をアップデートさせる。だから結果的に、学生時代から一度も“卒業”することなくランニングと付き合っている。
走ることは自由なこと。宮本さん、十分立派な「ランナー」ですよ!!
RUNNER’S FILE 24 氏名:宮本哲明 年齢:37歳(1983年生まれ) 仕事:ブランデッド ディレクター 走る頻度:とくに決まっておらず、気ままに 記録:レースへの参加はとくになし |
連載「Running Up-Date」一覧へ「Running Up-Date」ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。
上に戻る 礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真