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【常識02】ネット購入しても、すぐに乗れるわけではない。


サイズもしっかり確認し、いざネットで注文。やっと意中の自転車を手に入れた! ……と、喜ぶのはまだ早い。
「メーカーから販売店へ自転車が届けられる際、“7分組み”といって、ある程度組み立てはされているんですが、ブレーキ、ギアの変速機、細かいところではホイールの横ブレなどがしっかりと調整がされていない状態で届けられます。通販でも、そういうことは起こり得ます」。
……え、どういうこと?
「通販サイトの画面上では、品質や組立ての精度まではわかりません。私たちが店頭で販売・整備している物よりも明らかに劣るものもあります。だから、いざ手元に届けられたときに、ギアの変速機やブレーキの効きがおかしいと感じることもあり得ます」。
つまり、結局は店舗へ持って行って調整してもらうという、二度手間&追加料金の二重苦にさらされるケースもなくはない。
「ある程度は自分でメンテナンスのできる方、または信頼できる自転車店が近くにある方であれば問題ないんですけどね。ただし、店によっては、ネットで購入した商品の調整を受けていないところもあります。そういった意味では、ネットで買う場合は自己責任のリスクがつきまとうので、事前に購入店とすり合わせされることをおすすめします」。
 

【常識03】ハンドルが長すぎると歩道を走れない


本来、自転車は軽車両であり、車両の一種に分類される。そのため、一般道での逆走は厳禁だし、飲酒運転や“ながら”運転などは言語道断。走行する際は車道を走るのが原則である。
だが、自転車でも“一定の基準”を満たしていれば普通自転車と定義され、歩道の通行などが認められる。気を付けなければいけないのは、その“一定の基準”の中身である。
「ハンドルの幅によって走れる自転車は決まっています。ハンドル幅が600mmを超える自転車は、車道しか走ることはできません。実は、マウンテンバイクの大半はその規定を超える場合が多いので、基本的に歩道はアウト。これ、知らない人は意外に多いかもしれないですね」。
もちろん、歩道を走る場合は歩行者を優先とし、車道寄りを徐行運転しなければならないのでご注意を。
 

【常識04】走行中のイヤホン使用は禁止と心得よ

イヤホンをしながらの走行については、実は道路交通法で明確に禁止されていない。だからといって、許されると考えるのは早合点だ。
道路交通法の第70条や第71条で「道路又は交通の状況により、公安委員が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項」を遵守する義務が定められている。ポイントは、“その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項”だ。
ここでいう“事項”とは自治体の条例などのこと。各都道府県の交通規則や条例をみると、多くの自治体で自転者走行時におけるイヤホンを禁止している。もしかしたら例外的な自治体もあるかもしれないが、安全のためにも、走行中のイヤホンの使用は禁止と心得よう。
 

【常識05】基本的に、メーカー保証は購入店のみ有効

例えばイタリアの老舗メーカー「ビアンキ」では、整備保証についてこう定めている。
「整備保証対象車はビアンキバイクストアでご購入いただいた自転車、もしくは正規販売店でご購入いただいた自転車のみとなります」。
「ブリヂストン」ではこうだ。
「お買い上げ店が対応窓口となっておりますので、先ずはお買い上げ店へのご相談をお願いいたします」。
メーカーによって多少違うが、基本的にメーカー保証は購入店のみ有効だと考えておこう。だからこそ、ネットで購入するならちゃんと実態のあるショップで、購入後もコンセンサスのとれるところで買ったほうがいい。
「実店舗がちゃんとあって、何かあったときに連絡を取り合える、相談できるお店がベストです。ちゃんとやっているお店だと、問い合わせフォームなどで不足部分を細かく補っているので、意識してみてください」。
 
「Y’s Road(ワイズロード)新宿クロスバイク館」
全国各地に支店を持つ日本屈指の自転車の“総合デパート”。世界各国のロード、クロス、MTB、さらには折りたたみ型からスポーツ電動アシスト車まで、あらゆる自転車をラインナップ。店内にはパドックも設置し、自転車のトラブルにも即座に対応。メンテナンスや、事故&盗難に関するサポート、YouTubeのHow to動画などなど、手厚いサービスも信頼を得るポイントだ。
 
住所:東京都新宿区新宿2-19-1 BYGSビル B2F
電話番号:03-5312-1485
www.ysroad.net
我々の知らぬ間に様々なルール、新常識が生まれている。それらを把握することが楽しい自転車ライフの第一歩と知るべし。
「自転車ライフ 2.0」とは……
環境や体型の変化だったり、身近な先輩の姿に憧れたり。ハマった理由は皆異れど、自転車にかける想いは誰もが強く、深い。自分好みへと仕様を変えた相棒と日々暮らす、同世代の自転車ライフをパパラッチ。
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菊地 亮=取材・文


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