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【上級編】
お米を炊いてみる

メスティン
コツさえ抑えれば炊飯も可能だが、アウトドアではちょっと上級者向き。まずは自宅でコソ練を積んでからデビューしたい。
最後に上級編としてお米も炊いてみよう。
よく「お米が美味しく炊ける」と紹介されているが、そもそもメスティンはお米を美味しく炊くことに特化した構造の製品ではないことをお忘れなく。
特に風が吹いたり、寒い時期のアウトドアでの炊飯は至難の技である。このことを念頭に置きつつ、メスティンでの炊飯のコツを考えてみよう。
メスティン
ハンドルのリベットの真ん中が1合分の水分量の目安。今回はトマトを一緒に炊いたので、基準点より若干少なめにしてちょうどよかった。
お米1合を炊くのには通常サイズがぴったり。ハンドルのリベットが入れるべき水分量の目安となるので覚えておこう。
アウトドアで炊く際のポイントは、まずじっくりと浸水する時間を取ること。炊き初めは強火→沸騰したら弱火で10分→火を止めて10分蒸らすが基本工程となる。
メスティン
バーナーは火口が広いタイプとの相性がいい。バーナーパッドの併用も有効。
前述の通り、熱伝道が良いため、火口が狭く点で温めるバーナーでは焦げてしまう。火口が広いタイプが望ましい。さらに、火力を分散させて全体に広げてくれるバーナーパッドを組み合わせるとベターだ。
火の当たる面を動かしてみたり、沸騰したタイミングで一度蓋を開けて、全体をかき混ぜて熱の入りを均等にするのも効果的。
蒸す際にも冷えやすいため、厚手のタオルなどに包むといい。
メスティン
熱しやすい=冷めやすいので、蒸らしの工程はいかに熱を逃さないかがポイント。
と、ここまで実践してみて分かったのは、やはり決して簡単になんでも作れる道具ではないということ。
しかし、特徴を考慮して、シンプルな調理法を選べば、手軽に美味しいものが作れることも事実。出来上がった料理をそのままテーブルにサーブすると見た目も可愛いく、温め直しも利くのでキャンプにはあると便利だろう。
調理法や火加減などを考えねばならない点は、裏を返せば料理の基本を身に付けるには最適な道具だとも言える。料理の腕を上達させてくれる調理道具と考え、試行錯誤をしながら末長く付き合っていただきたい。
メスティン
[取材協力]
OUTDOOR SHOP DECEMBER
http://december.shop-pro.jp
「Camp Gear Note」
90年代以上のブームといわれているアウトドア。次々に新しいギアも生まれ、ファンには堪らない状況になっている。でも、そんなギアに関してどれほど知っているだろうか? 人気ブランドの個性と歴史、看板モデルの扱い方まで、徹底的に掘り下げる。 上に戻る
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池田 圭=取材・文・写真


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