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③大将 アディダス「スーパーアース」


ナイキ愛についてとうとうと語ってきたヤスタケさん。それは、アイテムとしての魅力もあるが、「ナイキしか買わない」と自身に言い聞かせないと購入に歯止めが利かなくなるからだ。
しかし、自分に課してきたその戒律を破ってでも手に入れたいモデルと、ついに出会ってしまった。

「もう十数年ぶりですよ、ナイキ以外を買うのは(笑)」。
その背中を押した存在、それが、ショーン・ワザーズプーン氏である。彼は、アメリカの人気古着ショップ、ラウンドツーの経営者。ナイキ、アシックス、ゲスなど、名だたるブランドとのコラボに意欲的で、その革新的なデザインから、スニーカー界の風雲児とも言われている。
こちらもそんなアイデンティティが透けて見える。お相手は、アディダスの名モデル、スーパースターだ。
「僕は、ショーン・ワザーズプーンさんの大ファンなんです。彼がインスタで情報をリークしたときからずっと楽しみにしていて、発売後すぐさま購入しました」。

サステイナブルな活動を続けるショーン氏らしく、プラスチック廃棄物の削減を目指して製作されたスーパースターの生誕50周年記念モデル。アッパーと裏地にリサイクルポリエステル、インソールにはコルク、そしてラバーソールは天然ゴムを採用している。
しかも、動物性成分を一切使用していないというこだわりようだ。大胆に配した花柄やトレフォイル(三つ葉)ロゴの刺繍は、彼がスケッチしたものをベースにしている。
まさしく、数年後にはレア作の殿堂入り確定のスペシャルな一足である。
ヤスタケさんは、新作を常にチェックし、毎日何を履くか考えて過ごす。友人たちと交わす会話もほとんどがスニーカーで、インスタのフォローも大半がスニーカー関連。もうスニーカーは生活の、いや人生の一部である。
「話しているとき、探しているとき、履いているとき……スニーカーに関わることをしている時間は、いつも楽しい気持ちでいられます」。そして、「スニーカーを通して、国や性別を超えて仲間ができたり、思わぬ世界や仕事にもつながる。それもまた魅力ですよね」とか。それ、大いに納得!
「偏愛スニーカー三番勝負」とは……
外に出られずとも眺めているだけでアガる、それがスニーカー。スニーカー愛に溺れた生粋のスニーカー好きたちが偏愛する一足を披露する、スニーカー三番勝負。
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菊地 亮=取材・文


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