「偏愛スニーカー三番勝負」とは……スニーカーを愛するがゆえ、新作が出るたびに否応なく買ってしまう。YouTubeチャンネル「カジサック」のカメラマンを務めるヤスタケさんは、そんな止まらぬ物欲に抗うべく自身にある戒律を課した。
ズバリ、“ナイキしか買わない”ルールである。
その結果が下の写真。戒律を課してもなおコレなのだから、そのタガが外れたときのことを想像するととんでもないことになりそうだ……ただ、ここ最近は、そんな戒律をも無に帰してしまう一足が登場したらしい。
そんなヤスタケさんの“偏愛スニーカー三番勝負”をいざ!
①先鋒 ナイキ「エア ジョーダン1 シカゴ」
「オレはバスケットをやる……バスケットマンだからだ」。
数々の名セリフとともに、多くの少年たちを野球でもサッカーでもなく、バスケットボールへと走らせた日本漫画界の金字塔『スラムダンク』。
主人公である桜木花道の破天荒ぶりやバスケへの情熱はさることながら、彼が手にした“バッシュ”に誰もが釘付けになったものだ。
そう、エア ジョーダンである。
桜木がいちばん最初に履いたのは「エア ジョーダン6」だったが、合宿でつま先に穴が開き、あえなくボツに。
そして、2足目に選んだのが「エア ジョーダン1」である。その価格はなんと、100円(理由はコミックで確認すべし)! 桜木とスポーツ店オーナーの掛け合いもまた笑えるのだが、ヤスタケさんもそんな同作にハマった同志である。
「僕も『スラムダンク』世代。それをきっかけに『エア ジョーダン』が憧れの一足になりました。中学、高校とバスケ部で、昔はハイカットばかり履いていましたね」。
なかでも「エア ジョーダン1」は最高傑作、とヤスタケさんは断言する。
「“シカゴ”はもう王道中の王道。配色、デザイン、バックボーンと、どこを切り取っても格好いいスニーカーだと思います」。
「エアジョーダン1 シカゴ」への憧れは募りつつも、なかなか手に入れる機会がなかった。しかし、やっとその瞬間がやってきた。
「蜘蛛の糸をつかむような思いで、周囲にずーっと『欲しい、欲しい』と言い続けていました。そしたら、誕生日に友人が新品を定価で譲ってくれたんです。ついに……と思うと感慨深いものがありましたね」。
やっと念願の品を手に入れたヤスタケさん。ゆえに、こいつを履いて「俺はバスケをやる」とはなかなか言えないかもしれないが、「おう、オレはヤスタケ……あきらめの悪い男……」と思わずほくそ笑みたい一足である。
2/3