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細切れ有酸素運動が、心肺機能を強くする

―確かに全身を使った大きな動作って感じがします。これもダイナミックな動きを伴うラジオ体操ですか?
新田 : この体操をきっちりやることで、有酸素運動効果はもちろん、心拍数が上がることに体を徐々に慣らしていくことが狙いです。
特に「両脚で跳ぶ運動」。軽いジャンプと大きく開閉跳びするこの運動が、呼吸機能や循環機能の向上に効果的なんです。
【両脚で跳ぶ運動】
ラジオ体操
両腕と両脚を大きく広げながら1回ジャンプし、続けて「トン・トン」と軽く2回跳ぶ。この一連の動作を4回繰り返す。
―普通のペース(90~100bpm)で行うだけでも心拍数がすぐ上がりますね。
新田 : とはいえ時間はすごく短いので、長々と走るよりはずっとラクですよ。仕事などの合間にだってできますし。
これを1日何回か行うだけで有酸素運動効果を得ることができます。階段を上ってもハアハアしなくなるし、ランニングをしてもラクに長く走れるようになるはずです。
―続いて「腕を振って脚を曲げ伸ばす運動」。これは、ラジオ体操第1にも出てきますね。
新田 :腕の振りに合わせてカカトを上げる全身運動なので、意外と運動強度は高いんです。また、呼吸にも意識を向けてください。できるだけ深い呼吸をして整えるようにしましょう。すると、体だけではなく、心もかなりスッキリするはずですよ。
【腕を振って脚を曲げ伸ばす運動】
ラジオ体操
腕を横に振りながら膝の曲げ伸ばしをする。腕の上げ下げに合わせて、を横にカカトも上げ下げするのがポイント。8回繰り返す。
●トレーニングの流れ
STEP1 ウォーミングアップ
90~100bpmの速さで「両脚で跳ぶ運動」+「腕を振って脚を曲げ伸ばす運動」を規定回数行う。

STEP2 スピードアップトレーニング
「両脚で跳ぶ運動」と「腕を振って脚を曲げ伸ばす運動」をそれぞれ30秒間全力で行う。

STEP3 クールダウン
90~100bpmの速さで「両脚で跳ぶ運動」+「腕を振って脚を曲げ伸ばす運動」を規定回数行う。
【スピードアップトレーニングの動画はこちら】

「ラジオ体操2.0」
誰しも子供の頃に、一度はやった記憶があるだろう「ラジオ体操」。そのルーツは戦前までさかのぼる。そして、馴染み深い現在のラジオ体操第1は1951年、第2は1952年に正式制定されたものだ。そんな“国民的体操”を子供や高齢者のための運動と思ってはいないだろうか? それは大きな間違い!ラジオ体操は体の構造を徹底的に研究して考案された「スキのない全身運動」なのだ。これを極めれば、特別な筋トレやストレッチをせずとも体を進化させられる! 上に戻る
【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号:0422-22-7885
営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝)
http://high-alti.jp/
空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。
実践してくれた人】松森 亮さん
千葉県船橋市出身。1977年生まれのオーシャンズ世代。市立船橋高校サッカー部時代は選手権全国優勝を経験。U-20日本代表選出され、1996年にジュビロ磐田とプロ契約。引退後はジュビロ磐田で2015シーズンまで広報や運営に携わる。2020年より高地トレーニングスタジオ『ハイアルチ』吉祥寺のGMを務める傍ら、並行して、女子サッカークラブのアドバイザーやモデル業も行うなど精力的に活動中。
楠田圭子=取材・文 渡邊明音=写真


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