体をねじるだけで体幹まわりが鍛えられる
－体をねじるだけで、体幹に効かせることができるんですか？新田 : 体を左右にねじる動きは、意外と体幹部の筋肉に刺激を与えられる動作なんです。ただし、骨盤の位置をしっかり意識して、体をひねった時に骨盤が一緒に動かないようにしっかり意識しないといけません。
－骨盤の位置を固定して上半身を動かすってけっこう難しいですよね。新田 : 腕を勢いよく振る勢いで骨盤も振られますからね。それにきちんと抗おうとすることで体幹へ負荷をかけられるんです。これで腹の前側の腹直筋、脇腹の腹斜筋といった体幹を構成する筋肉にしっかり刺激を入れることができます。
また、体幹の筋肉に適度な柔軟性を与えて「骨盤と肩甲骨の連動性」を高められるというメリットもあります。骨盤位置を固定して肩甲骨は大きく動かす運動を「分離運動」というのですが、これを行うと全身の連動性が高まり、動きがスムーズになることがわかっています。ですからアスリートも体をひねる運動は頻繁に行っているんです。
【体をねじる運動】
両腕を伸ばして肩の高さに上げ、その高さを維持したまま両腕を左右に振り、腕の反動を使って体を大きくねじる。次に、顔を正面に向けたまま腕を体に巻きつけるようにして軽くねじる。この一連の動きを4回繰り返す。－なるほど。で、そこに「片脚跳びとかけ足・足踏み運動」をプラスすると、どんな効果が期待できるんですか？新田 : 体の力みを取ることが目的です。これで全身の筋肉や関節の状態が整う。
関節の動きがスムーズになるんです。僕らはこのクールダウンを「抜きの運動」って呼ぶこともあります。
－肩の力を抜いてジャンプするっていうのが意外と難しそう。何かコツはあるんですか？新田 : 着地した時に肩を下げるイメージでやると、脱力しやすいと思います。そのまま両手をブラブラさせて軽く足踏みをすると、上半身の力みが一気に取れるはずです。
【片脚跳びとかけ足・足踏み運動】
片脚を引き上げ、もう片方の脚で「トン、トン」と2回ジャンプ。そのまま脚を入れ替えて「トン、トン」と2回片脚ジャンプ。その後、その場でほんの軽く足踏み運動を4拍。この一連の動きを2回繰り返す。－ちなみにスピードアップして30秒全力で行う時も脱力って必要ですか？新田 : スピードアップの時もできるだけ脱力するように意識してほしいですね。「体をねじる運動」は腕の動きに振り回されるので、体幹が弱い人は骨盤も一緒にぐるぐるとねじれてしまうかもしれません。でも、回数を重ねれば次第に骨盤位置を固定できるようになるはずなので、最初はあまり骨盤位置は気にしなくてもいいと思います。
●トレーニングの流れ
STEP1 ウォーミングアップ
90～100bpmの速さで「体をねじる運動」＋「片脚跳びとかけ足・足踏み運動」を規定回数を行う。
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STEP2 スピードアップトレーニング
「体をねじる運動」と「片脚跳びとかけ足・足踏み運動」をそれぞれ30秒間全力で行う。
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STEP3 クールダウン
90～100bpmの速さで「体をねじる運動」＋「片脚跳びとかけ足・足踏み運動」を規定回数行う。
「ラジオ体操2.0」誰しも子供の頃に、一度はやった記憶があるだろう「ラジオ体操」。そのルーツは戦前までさかのぼる。そして、馴染み深い現在のラジオ体操第1は1951年、第2は1952年に正式制定されたものだ。そんな“国民的体操”を子供や高齢者のための運動と思ってはいないだろうか？ それは大きな間違い！ラジオ体操は体の構造を徹底的に研究して考案された「スキのない全身運動」なのだ。これを極めれば、特別な筋トレやストレッチをせずとも体を進化させられる！
上に戻る 【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所：東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号：0422-22-7885
営業：10：00～22：00（平日）、10：00～19：00（土・日・祝）
http://high-alti.jp/
空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード（高地）トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。8月に大宮、9月に茅ヶ崎、10月に溝ノ口と、新店舗も続々オープン。 |
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実践してくれた人】松森 亮さん千葉県船橋市出身。1977年生まれのオーシャンズ世代。市立船橋高校サッカー部時代は選手権全国優勝を経験。U-20日本代表選出され、1996年にジュビロ磐田とプロ契約。引退後はジュビロ磐田で2015シーズンまで広報や運営に携わる。2020年より高地トレーニングスタジオ『ハイアルチ』吉祥寺のGMを務める傍ら、並行して、女子サッカークラブのアドバイザーやモデル業も行うなど精力的に活動中。
楠田圭子＝取材・文 渡邊明音＝写真
