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愛犬と一緒に過ごすための自転車ライフ

種市さんの自転車を眺めていると、ずっと昔に観た映画『E.T.』で主役のエリオット少年が乗っていたBMXが頭に浮かぶ。
牛乳瓶などを運ぶプラスチックボックスをカゴの代わりにセット。フロントには、三角形のリフレクターを装着した。
「これは自転車に限らず、僕の生活全般に言えることですが、“愛犬のオカラと楽しく過ごせるか”。何事も基準は、それありきなんですよ。
カスタムのいちばんのポイントは、大きなカゴを置くために取り付けたフロントラックかな。このサイズなら荷物も十分入るし、オカラを連れてスーパーにも行けます」。
ブルックスの定番サドル「B17 FLYER」。コレひとつで自転車の雰囲気がガラッと変わる。
よく目を凝らすと、マウンテンバイク用のグリップや、クラシックなブルックス製のレザーサドルなどの武骨なカスタムが見受けられるが、その一方で可愛らしいパーツも顔を覗かせている。
ブルーラグの力作「パンダペダル」。ハイスペックな仕様と可愛らしい見た目のギャップも魅力的。
「ゴリゴリにこだわるんじゃなくて、もっとゆるい感じで、リラックスしながら楽しめる。この自転車の狙い所は、そこです。パンダモチーフのペダル、トウガラシ型のベルとかは、見ているだけで楽しい気分になりますね」。
ベルは大のお気に入り。ゲンコツがトウガラシを叩くことで音が鳴る仕組みだ。
電動のママチャリゆえ、機動力も十分期待できる。
「実際、移動はラクですよ。オカラの散歩がてら友達の家に行ったり、近所の公園に行く機会も増えました。ビーサンを履いたまま乗れる気楽さも好きだし、いざ使ってみると、こんなに便利なんだと実感しています。以前は移動のほとんどが車だったけど、チャリなら駐車場も探さなくて済みますしね」。
愛犬と一緒なら、何気ない自転車移動も楽しいひとときに変わる。そんな種市さんの微笑ましい自転車ライフは、街ですれ違う人の心までほっこりと和ませてくれるのだ。
 
「自転車ライフ 2.0」とは……
環境や体型の変化だったり、身近な先輩の姿に憧れたり。ハマった理由は皆異なれど、自転車にかける想いは誰もが強く、深い。自分好みへと仕様を変えた相棒と日々暮らす、同世代の自転車ライフをパパラッチ。
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鳥居健次郎=写真 戸叶庸之=編集・文


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