腕を回して胸を開くだけで肩まわりの不調が消える

－まず「腕を前から開き回す運動」ですが、これはどこに効くのでしょうか？
新田 : 肩と肩甲骨まわりの筋肉を緩め、肩関節の動きをスムーズにすることが狙いです。ポイントは、肘をよく伸ばし、肩関節を中心にできるだけ大きく円を描くように腕を回すこと。野球好きの人は知っていると思いますが、「マエケン体操」のような効果が得られると思います。
【腕を前から開き回す運動】

－前かがみになって肩をグルグル回すやつですよね。見た目よりも難しい動きで、ハードル高いなぁ～と思ってました。
新田 : 「腕を前から開き回す運動」はずっとシンプルですけど、高いエクササイズ効果を得られると思います。
－スピードアップして30秒全力で行うと反動がつくぶん、「マエケン体操」ばりに肩まわりと肩甲骨まわりが動かせている感覚になれるかも。
新田 :スピードアップすることで遠心力を使って筋肉や関節を伸ばしていく「遠心性負荷」を高められるので、筋肉や関節に負担をかけずに効果を得られるというメリットがあります。
－ただ、肩のエクササイズって四十肩気味だとちょっとキツそうですね。
新田 : 巻き肩になっていると、若くても耳より後ろに腕を引いたとき肩関節に痛みが走るって人が多いんです。これを放置しておくと、不惑の前に四十肩になっちゃいます。おっしゃる通り、巻き肩傾向の人は「反動をつけて腕を振り下ろし、前から後ろへ回す」という動きがキツいと思うので、始めは痛みを感じない程度に回していきましょう。軽症であれば、数回続けるだけで腕が大きく回せるようになるはずです。
－もうひとつの「胸を反らす運動」ですが。
新田 : これは胸の筋肉をストレッチして、柔軟性を高める効果が抜群です。息を深く、大きく吸いながら胸を広げていくことで、体の奥にある呼吸を助ける筋肉までしっかり伸ばして、硬さをとることができます。
【胸を反らす運動】

－「胸を反らす運動」は本当にシンプルな動きですね。
新田 : だからこそ、誰でもどこでもできちゃうわけです。でも、いい加減にやると無意味ですよ。注意してほしいのは、お腹を突き出さないで胸を反らすことです。そうしないと胸の開きが不十分になって効果が半減してしまいます。
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【取材協力】 ハイアルチ　吉祥寺スタジオ 住所：東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18 電話番号：0422-22-7885 営業：10：00～22：00（平日）、10：00～19：00（土・日・祝） http://high-alti.jp/ 空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード（高地）トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。

楠田圭子＝取材・文　渡邊明音＝写真