リラックスしているのに大人っぽい「種カジ」とは……今回はオーバーオールとは…… “種カジ”の振り幅に感服。その手があったか、という感じですね。
「サロペットと呼んでほしいな。オーバーオールというと、ワークウェア好きが地道に愛する演歌のようなイメージ(笑)」。
ーーえ! 違いがあるんですか?
「英語かフランス語かというだけ。同義語です(キッパリ)。まぁ、気分気分。とにかく、骨太路線ではないってことですよ」。
ーーワンマイルスタイルでも着られそうなユルさと、どことなく漂う上品さが同居していますね。
「理由のひとつは、リネンの生成りということです。スーツ販売の接客などもしていたことがある自分からすると、季節ごとの素材を纏うことは、ある種のルールみたいなもの。
先人が発見した、通気性、速乾性、さらさら感を、シワとともに楽しみたい。これがどういうわけか、年を重ねた今の僕に雰囲気がマッチするんですよ」。
ーーそれでいて、モダンさがあるのは?
「シルエットでしょうね。腰回りがゆったりとしている九分丈テーパード。すっきりとしていながら窮屈ではないんです」。
ーーそれをセットアップで楽しんでいる、と。
「ボタンレスの羽織りものなので、ちょっと肌寒いときに。いつもの白Tシャツにこの2点を着用するだけでOK」。
ーーこれなら、我々でも楽しめそうです。
「南仏で考えていた今夏のバカンスも、この格好でマルシェに立ち寄りたかったな」。
ーー仕方ないご時勢ですから。とにもかくにも、フレンチが気分なんですね。
「今夏、豊かな自然やグルメを楽しむのは、鎌倉くらいにしておきます」。
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