ベテラン:ラルフ ローレンのショーツ
どこか民族的な雰囲気の漂うこちらのショーツは、2011年発売のラルフ ローレンのものだ。
「このチノショーツは、ラルフ・ローレンご本人が、実際にアフリカに赴いたときの旅行体験記からインスパイアされたものです」。
ポケットを縁取る刺繍、随所にあしらわれたビーズ、そしてシマウマや木のプリント。個性ある一着はまるで、サバンナの雄大な大自然を彷彿させる。
「ラルフ・ローレンさんは、ヴィンテージや異国文化にも造詣が深く、この一本でも彼のスタイルが色濃く表現されていると思います」。
「最初はもう少しプリントが濃く、ステッチもしっかりしていましたが、はき込んで味が出てきました。育てる喜び、というやつですね」。
もちろん、チノパンなのでコインポケットも。小さなディテールではあるが、こういう細かな気遣いに洋服への愛情と、ブランドの妥協なきものづくりの姿勢を感じる。
平さん曰く、このアフリカンシリーズには、フルレングスのタイプやカーゴバージョンもあるのだとか。古着ショップなどで見かけた際には、ぜひ手に入れておきたい逸品である。
市川明治=取材・文