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上半身を振り子に見立てて、ダイナミックに動かそう

-今回の体操は割と動きがダイナミックですね。ゆっくりやっても結構キツい。
新田:上半身を振り子に見立てて、大きく、大きく動かすことを意識してください。「体を斜め下に曲げ胸を反らす運動」で注意してほしいのは、体を前に倒したとき膝を曲げないことと、カカトを浮かさないことです。
これで、腰痛を悪化させる腰まわりや太腿の裏側の筋肉の硬さをとることができます。坐骨神経痛や脊柱管狭窄症の初期症状に悩む人には特におすすめですよ。
-「体を回す運動」は、さらにダイナミックな動きですが、これも正しく行うコツがあるんですか?
新田:「体を回す運動」は、自分では大きく上半身を回しているつもりでも、あまり回っていないことが多いんです。特に、上半身を後ろに回すときは特に意識してください。胸を反らすときはいつもより5cmくらい腕を後ろに引く、上半身を回す時もいつもより5cmほど両腕を伸ばす。そんな意識が大事です。
-ただ、腰痛があるとなかなか厳しい動きですね。
新田:ゆっくり行うときは痛みが出ないように上半身を反らす角度を調整するといいでしょう。また、スピードアップして30秒全力で行うときは、できるだけ反動をつけないように、上半身も無理して反らす必要はありません。
【体を斜め下に曲げ胸を反らす運動】
ラジオ体操2.0
背すじを伸ばして両脚を揃えて立ち、片側の足元へ向かって上半身を小さく弾みをつけて2回曲げる。一旦、体を起こしたら、次に両腕を斜め後方に大きく開いて胸を反らす。反対側も同様に。これを左右交互に2回ずつ繰り返す。
【体を回す運動】
ラジオ体操2.0
両腕を大きく振りながら、上半身をぐるっと大きく回していく。一周回したら逆方向に。これもそれぞれ2回ずつ繰り返す。 
●トレーニングの流れ
STEP1 ウォーミングアップ
90~100bpmの速さで「体を斜め下に曲げ胸を反らす運動」+「体を回す運動」
規定回数を行う。

STEP2 スピードアップトレーニング
「体を斜め下に曲げ胸を反らす運動」と「体を回す運動」をそれぞれ30秒間全力で行う

STEP3 クールダウン
90~100bpmの速さで「体を斜め下に曲げ胸を反らす運動」+「体を回す運動」を規定回数行う
【スピードアップトレーニングの動画はこちら】

-しっかりやると胸も大きく開くから、とても気持ちいい体操ですね。
新田:背すじを伸ばして行うことが効果を得る秘訣です。特に「体を回す運動」は、猫背でやってしまうと体幹部の筋肉を十分に伸ばせず、刺激も与えられなくなってしまいます。それから、下半身はできるだけ動かさずに固定して行うように意識してください。
-ゆっくりやると気持ちいいけど、スピードアップするとキツい……。
新田:ただしそのぶん有酸素運動の効果は抜群で、体脂肪燃焼効果も期待できますよ。下手に無理して外を走るよりも、このふたつの体操を30秒間全力で行ったほうが、効率よく体脂肪を燃焼させられると思います。
「ラジオ体操2.0」
誰しも子供の頃に、一度はやった記憶があるだろう「ラジオ体操」。そのルーツは戦前までさかのぼる。そして、馴染み深い現在のラジオ体操第1は1951年、第2は1952年に正式制定されたものだ。そんな“国民的体操”を子供や高齢者のための運動と思ってはいないだろうか? それは大きな間違い!ラジオ体操は体の構造を徹底的に研究して考案された「スキのない全身運動」なのだ。これを極めれば、特別な筋トレやストレッチをせずとも体を進化させられる! 上に戻る
【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号:0422-22-7885
営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝)
http://high-alti.jp/
空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。
実践してくれた人】松森 亮さん
千葉県船橋市出身。1977年生まれのオーシャンズ世代。市立船橋高校サッカー部時代は選手権全国優勝を経験。U-20日本代表選出され、1996年にジュビロ磐田とプロ契約。引退後はジュビロ磐田で2015シーズンまで広報や運営に携わる。2020年より高地トレーニングスタジオ『ハイアルチ』吉祥寺のGMを務める傍ら、並行して、女子サッカークラブのアドバイザーやモデル業も行うなど精力的に活動中。
楠田圭子=取材・文 渡邊明音=写真


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