太った角質でイボやシミだらけに。対策は意外にも……
角質太りは「顔ダニ」や「ニキビ菌」も増やしてしまう。
皮膚の炎症を引き起こす顔ダニやニキビの元となるアクネ菌は、太った角質のたんぱく質を餌にして増殖しやすい。そのまま放置すると肌荒れや老化の原因になるし、将来的な影響も大きい。高齢者になる頃には顔がシミやイボだらけの肌になってしまうかもしれない。
では一体、どう対処したらいいのだろうか。
角質太りの対策はズバリ、「シェービング」である。
スキンケアと言えば真っ先に洗顔を思い付くかもしれないが、太った角質を落とすには洗顔だけでは不十分。でも、市販のT字カミソリを使ったシェービングを行えば、ヒゲが剃れるだけでなく、表層の太った角質の除去とターンオーバーの乱れの改善などにも効果的なのだとか。
古い角質を除去するためにも、最低でも月に1〜2度はT字カミソリによるシェービングを行うといい。
まず洗顔をしたあとにシェービング剤をつけ、顔全体を毛の流れに沿って剃る。髭が生えていない部分も丁寧に。口の周りやほうれい線は、カミソリを持っていない手で軽く皮膚を伸ばしながら行うと良し。終わったら当然、化粧水での保水も忘れずに。
この夏もそして遠い将来も、いつまでも若々しい肌で明るく笑うために、まずは角質のダイエットから始めてみよう。
赤須玲子先生●皮膚科専門医、医学博士、アメリカ皮膚病理認定医、赤須医院院長。1998年、六本木に美容皮膚科医院、赤須医院を開設。確かな臨床経験と美容に精通したきめ細やかな診療が定評。専門はシミ、シワ、ニキビ、ホクロなど。著書に『顔そりスキンケア』『2週間でつるつる美人になる本』(ともにマキノ出版)など。
原嶋鉄人=取材・文