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将来的な離婚に備えて貯めているという声も

では、何のために内緒でヘソクリを貯めているのか、その目的として挙がった中で特に多かったのは、「子供の将来のために使いたい」という声。
大学までの学費はもちろん、最近は留学したいという子供も増えているようですから、そういうときに子供の希望を叶えてあげるためにはかなりのまとまったお金が必要です。ちなみに、幼稚園から大学まですべて公立だとしても1000万円ほどの学費がかかると言われています。
やはり女性は、家族の将来を計画的に考えている人が多いということでしょう。今回アンケートに答えてくれた人では、自分のために使いたいと答えた人は、かなり少数でした。
また、ヘソクリの使い道として、もうひとつ何人かから挙がっていたのが「もし離婚することになった場合のために貯金している」という声。
内緒の貯金があると答えた人のうち6名ほどいました。中には「十数年後は一緒にいるつもりがない」と、すでに離婚することを決めている妻も……。私の周りでも、専業主婦の友人たちに話を聞くと、「人生いつ何があるかわかならい」とか、「万が一離婚するとなった場合に不安なのはやっぱりお金」という声があります。
夫婦仲が今うまくいっているなら、離婚のためにお金を貯めようなんておかしいと思う方もいるかもしれませんが、どんな夫婦も絶対に今後離婚しないという保証はありません。離婚と言っても、妻が夫のことを何らかの理由で嫌になって(価値観の相違、性格の不一致、夫の浮気など)、妻から離婚を切り出す場合もあれば、夫のほうにほかに好きな女性ができてしまって離婚を切り出すということも、まったく無い話とは言えないでしょう。
離婚はしないに越したことはないですが、防げない場合もあると思います。専業主婦というのは、もしそういうことになった場合、仕事のキャリアも無い、お金も無いという状態で離婚しなければならないかもしれません。もし慰謝料や子供の養育費を夫が支払うと取り決めたところで、支払えない場合もあるでしょう。
妻が専業主婦だと、夫にとっては家のことは気にせずに仕事に没頭できるというメリットはありますが、妻にとってはリスキーな選択肢だということを、夫側も理解しておいたほうがいいと思います。
もし妻が内緒の貯金や資産を持っていたことに気づいても、黙っていたことを責めたり、そのお金をあてにしたりしないでほしいものです。
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「夫たちが知らない、妻のヒミツ」
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相馬由子=取材・文
編集者、ライター。合同会社ディライトフル代表。雑誌、ウェブ、書籍などの企画・編集・執筆を手掛ける。会社員の夫と小2の娘の3人家族。ここ数年は、子育てをテーマにした仕事を数多く手掛けている。
石井あかね=イラスト
ネオ・マーケティング=アンケート協力
※調査対象:既婚子持ちの35〜45歳の女性200人


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