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ダメージデニムは“押し洗い”を推奨

洗濯前の状態を極力キープするために、ダメージデニムの扱いはより慎重に。
「洗濯機を回すことで穴がさらに広がる可能性があるので、この場合はダメージ加工やヴィンテージデニムで奨励している『クラフト』(3000円)をオススメします」。
手始めの作業として先程と同じようにデニムを裏返し、高温だとインディゴが抜け落ちてしまうため、冷水に先ほどの専用洗剤を入れて浸していく。
桶の水はできる限り多めに入れると汚れが落ちやすくなる。力任せにせず、柔らかにゆっくりと押すのがコツらしい。
「様子を見ながら押し洗いするのですが、生地の内側まで浸透している汚れを取り除くためにもこの工程は欠かせません。ただ浸しているだけではダメ! 水に浮かんだ汚れを見ながら押していきます」。
高野さんはときどき優しく押しながら、水の様子を眺めている。でも、頻繁には押さない。
「やりすぎは生地を痛めますから。適切な洗剤と水の量で漬け置きしながら、適切な押し洗いをすれば、たいていの汚れは浮いてきます。ほら」。
適切な処置を行うことで驚くほどの汚れが浮かび上がる。
確かに! き、き、汚い……。
ここまで20分ほど。時間は、デニムの状態を見ながら判断するので、個体によって変わるようだ。そして、なるべく押すようにしてすすぎ、最後に少しだけマシンですすぐ。その後の工程は「スペシャル」とほぼ同じだ。吊るされた2本のデニムは、どう仕上がってくるのか?


5/5

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