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2020.07.21

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伊藤 光、突然の転機を経て。「異質な環境を求めれば、新たな自分が見つかる」

当記事は、「Forbes JAPAN」の提供記事です。元記事はこちらから。
横浜DeNAベイスターズの伊藤光
「人生100年時代」と言われるように、長く続くキャリアの中で“活躍の場”はどこにあるか分からない。だからこそ、多くのビジネスパーソンは新たな機会を求めて転職をする。終身雇用が限界を迎えたことも相まり、転職は今や当たり前のものとなった。
働く場所を変えてみることで、新たな活躍の機会が得られる──これは何もビジネスパーソンだけに限った話ではなく、アスリートにおいてもそうだ。例えば、トレードで別のチームに移籍してから、さらなる活躍を見せる事例は多々ある。
まさに彼がその良い事例と言えるだろう。彼の名は横浜DeNAベイスターズに所属する伊藤光、31歳。扇の要として期待がかかる、正捕手候補のひとりだ。
もともと伊藤は2007年の高校生ドラフト会議で、オリックス・バファローズから3巡目で指名を受け、入団。2014年には捕手としてベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞する活躍を見せたが、その後は若手の台頭もあり出場機会が減少。再起を図る中で“トレード”の話が突然、飛び込んできた。2018年7月にトレードで横浜DeNAベイスターズへ移籍。
あまりに突然の出来事に多くの人が驚いたが、伊藤は新天地で自分の立ち位置を確立。今や横浜DeNAベイスターズには欠かせない存在となっている。もちろん、場所を変えたらすべての人が活躍できるわけではない中、伊藤は何を考え、新天地でプレーしていたのか。
アスリートとビジネスパーソン。立場は異なれど、仕事のキャリアを歩む上では同じ存在。アスリートの思考法がビジネスの現場で役立つことも、きっとあるはずだ。Forbes JAPANが横浜DeNAベイスターズの全面協力を得て、選手の思考法に迫っていく連載3回目に登場するのは伊藤光。移籍にあたっての彼の考えに迫っていく。
(C)YDB

立場を俯瞰し、求められる存在になる

将来の正捕手候補──そんな周囲からの期待と共に、明徳義塾高校を卒業後、オリックス・バファローズに入団した伊藤。1年目から、捕手として一軍デビューを果たすなど順風満帆のスタートを切ったかに思えたが、本人が感じていたことは違った。
「自分の好きなことを仕事にできて良かったと思う反面、やはり甘い世界ではないなと痛感しました。1年目のオフに現役を引退する選手がいる一方で、新しい選手が入ってくることを経験して、すぐに現役を終えたくないと思いましたね。きちんと結果を出し続けていくためにも、一つひとつの練習をどのように考えて取り組むか。ただ、がむしゃらにやるのではなく、いかに“考える”か、これを常に意識していました」(伊藤)


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