近年のテクノロジーの進歩によって、あらゆるモノの小型化・軽量化が進んでいる。使い手の利便性は各段に向上し、ライフスタイルも常にアップデートされていく。
そんな中、“カバンに入れて持ち歩ける車”が誕生したというニュースが飛び込んできた。これは日々の移動に新たな選択肢をもたらすかもしれない。
2016年に製品化が発表されて以来、4年の歳月をかけて研究・開発を重ね、ようやく発売に至った「ウォーカー」。
特徴はもちろん、13インチのノートPCとほぼ同じサイズ、重さわずか2.9kgというコンパクトなボディ。これは次世代モビリティの中でも、かなり小型で軽量な部類に入る。
強くて軽いカーボン素材をベースに、後輪フレームには零戦の主翼と同じジュラルミン合金や、溶接接合で完全一体化されたモーターなど、とことんこだわったマテリアルが“軽やかでしなやかな走り”を実現。サイズは小さいが、最高時速16km、10°の勾配も登坂できるパワフルな走行性能を備えている。
加速、減速、カーブといったすべての操作は、上に乗っての重心移動のみで行える。車高は74mmと低く、もしものときも前後左右にサッと飛び降りればOK。ハンズフリーで直観的に動かせるだけでなく、本体から降りると自動で停止するから安全性もある。
これまで主流だった公共交通機関、自家用車、自転車のどれにも属さない“持ち歩くクルマ”。現在は日本国内の公道での走行は許可されていないが、公道で走れる時代がくれば、近所への外出はもちろん、都心で電車移動後にカバンから取り出して乗ったり、いろいろな使い方ができそうだ。
[問い合わせ]ココアモーターズ050-3133-3321www.cocoamotors.com/中山秀明=文