誰もがお世話になっている「ゴアテックス」ついて改めて掘り下げる本企画。ラストはそのメンテナンス方法について言及したい。
>第1弾 高機能素材の「始まりと歴史」編はこちら>第2弾 ゴアテックスの「偉業」編はこちら>第3弾 ゴア社のテクノロジーの「可能性」編はこちらゴアテックス ウェアの「扱い方」
大スケールなゴアテックスの全貌を覗いていると、取り扱いのハードルまで高く感じてしまうが、あくまで実用性を重視しているゴアテックス ウェアは、意外と簡単にケアができる。
ラミネートされたシェルの素材にもよるが、ゴアテックス素材自体は基本的に家庭で洗濯が可能。衛生的にもうれしいのはもちろん、それによって耐用年数が延びて、環境への負荷を減らしてくれるという実験結果も出ているのだ。
製品によって違うため、まずは洗濯表示の確認を。そのうえで、洗濯可能なゴアテックス ウェアをケアするうえで押さえるべきポイントは、液体洗剤を少なめに使い、40度以下のぬるま湯で洗うこと。すすぎは2回、脱水時間は短めが鉄則だ。柔軟剤や漂白剤は使用を避けよう。
洗ったあとの乾燥は日陰で吊干しするか、乾燥機で。完全に乾いたあとに、さらに乾燥機で20分間ほど温風乾燥すると、表生地の表面にある「撥水基」と呼ばれる細かい突起が整い、水を弾く効果が回復する。乾燥機がない場合は、乾いたウェアに当て布をして、低温・スチームなしでアイロン掛けすればOK。
タフな環境を支えるゴアテックス。要点を知っておけば、こんなに気軽に、長く付き合っていけるのだ。
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