通常、衣服に用いる「ゴアテックス ファブリクス」は表地、メンブレン、裏地の3層(レイヤー)で構成されるが、裏地を省くことで透湿性と軽量さに特化した2層構造のケースもある。
ただ、後者は汗をかいた肌に張り付きやすいなどのデメリットもあるため、着心地や軽さと防水・透湿機能のバランスを取るために生まれたのが、メンブレンの裏側に特殊なコーティングを施した、2層構造の「ゴアテックス パックライト プラス プロダクトテクノロジー」だ。
そして現在、ゴアテックス製品が都市生活でも浸透し、防水性だけでなく透湿・防風・保温性などの快適さも求められたため、それに応える形で2018年秋には防水性以外の技術を包括した新しいプロダクトシリーズ、「ゴアテックス インフィニアム」がお披露目された。
こうして、ゴアテックス ブランドは人々の暮らしや行動様式の変化に伴い、今も変化と進化を続けている。その高い技術力と歴史の重み、妥協のない姿勢こそが、今日の信頼を築いたと言えるのだ。
>第2弾 ゴアテックスの「偉業」編はこちら>第3弾 ゴア社のテクノロジーの「可能性」編はこちら
>第4弾 簡単で重要な「ケア方法」編はこちら
山本雄生=写真 松平浩市=スタイリング 今野 壘=文