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その4:GPSにデジタル対応にAI搭載!? 進化は継続中

では最後に、これからのランドセルの形について。最近の進化を振り返るとともに、未来のランドセルを探っていく。
「とにかく、いかに丈夫で、極力軽く、いかに子供たちが安心して使えるか。そこがポイントになるでしょう。前回も触れましたが、今のランドセルは昔よりもひと回り大きくなっており、そのうえでいかに軽く作るかなど、各メーカーが工夫を凝らしています。
デザイン、機能の両面で、さまざまな進化を続けるランドセル。 髙島屋ランドセルカタログより。
その一環でいま人気なのは、「背当て」と呼ばれる背中に当たる部分が一回りコンパクトになっている「キューブ型」という形状です。サイズはもちろん現在主流のA4フラットファイルサイズに対応していますが、マチ部分の縫製を専用の機械で縫うことで“ヘリ”がないマチになります。そのことで、外見がすっきり見えると人気が高まっているものです。
細かいパーツも改良されていて、例えば、冠せの留め具の部分は自分で錠前を回さず、シートベルトのようにカチャッと装着できる「ワンタッチロック式」が増えていますね。あとは、安全性を高める反射板が虹色に光ったりとか。デザイン面では、冠せに刺繍やリボンが施されているものも人気です。
ゆくゆくは、本体にGPSを搭載したランドセルが主流になるなど、子供の安全性をより高めるものが出てくるかもしれません。それこそ、AIを搭載したランドセルだったり。
また、タブレット学習が本格的にスタートする本年(2020年)をきっかけに、必要とされるランドセル本体のサイズも変わるかもしれません。今後も時代に沿った機能や仕様、デザインが求められると認識しています」。
 
変わらないことと、変わるべきことのバランス。そこを踏まえ、真摯なモノづくりが宿る子供専用のバッグ。日本特有のランドセルって、やっぱり凄いのだ。
次回は、数多くの髙島屋のラインナップのなかで、編集部がビビっときたオススメモデルをピックアップする!
[取材協力]
髙島屋
www.takashimaya.co.jp/shopping/special/entrance/
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就活に婚活に妊活。望む“出会い”を得るために、自ら活動することが当たり前の今の時代。それはランドセルも同様だ。2021年4月に入学する我が子のための「ラン活」戦線に異常あり?
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増山直樹=文


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