世界中でアナログレコードの人気がじわじわと上がってきているという。いまや身近なストリーミング配信ももちろん良いが、デジタルとはまた違った音質や、レコードプレーヤーのビジュアル面での雰囲気、そもそもレコードをかけるという行為自体にも心躍るものがある。
そんなレコードの醍醐味を、気軽に楽しめるキットがある。
『大人の科学マガジン』シリーズは、かつて学研の“科学”と“学習”で育った大人たちのための、ちょっと豪華なふろく付き科学雑誌。
この「トイ・レコードメーカー」は、レコード盤が音を出すために必要な溝を刻むカッティングが体験できて、さらにその音を再生できるキットになっている。必要なものはすべて含まれているので、このキットさえあればOKだ。
キットにはまっさらな5インチのミニレコードが付属しており、まずはこれに自分の好きな音楽を“刻んで”いく。音源はスマホから。つまり、自分のスマホに入っているデータなら音楽でも声でも、何でもレコードにできるのだ。スピーカーから出る音の振動が針に伝わり、溝が刻まれていく様子は、音楽ファンでもなかなか見られるものではない。
本体にはスピーカーが内蔵されており、自らカッティングしたオリジナルレコードはもちろん、市販の7インチのEP盤も再生可能。かつてのお気に入りのシングルレコードを復活させるチャンスでもある。操作はシンプルなスイッチだけでできるから、子供からお年寄りまで、みんなで楽しめる。
往年のファンにとっては、当時珍しかったカッティングの追体験として。これからデビューする層は、CDとはまた違った新しい音楽体験として。レコードというフォーマットが持つ色褪せない魅力を、ぜひ味わってみてほしい。
[問い合わせ]学研プラスhttps://otonanokagaku.net/中山秀明=文