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2020.04.05

ファッション

医療職への関心を持っていたアルマーニが、新型コロナ対策にかける想い

新型コロナに負けるな!「ファッションの力」とは…
「医療専門職に就きたいと思っていた気持ちに起因しているのだと思います」
〜ジョルジオ・アルマーニ氏〜
「自分の進む道を探していたときに、医療専門職に就きたいと思っていた気持ちに起因しているのだと思います」。 ジョルジオ・アルマーニ氏
新型コロナウイルス対策への支援として、すべての自社工場で使い捨ての医療用作業着の製造を始めた際、ジョルジオ・アルマーニ氏が発表したコメントに入っていた言葉である。
だからこそ、最前線で戦う医療従事者たちの姿に感銘を受けたアルマーニ氏は、グループで総力を上げてサポートすることを決意する。
3月上旬には、イタリア国内の病院や同感染症対策に関わる機関に対して125万ユーロ(約1億4750万円)を寄付。その後、被害が集中しているベルガモ、ピアチェンツァ、ヴェルシリアの病院にも追加の寄付を行い、アルマーニ グループからの寄付総額は200万ユーロ(約2億3400万円)にものぼる。

アルマーニ氏の無観客ショーという決断

そもそもアルマーニ氏は医療の道に関心があったからこそ、その初動も早かったのかもしれない。
2月23日、ミラノで開催されたジョルジオ アルマーニのレディスコレクションは無観客で開催。スタッフも最小限にとどめ、世界中から集まるゲストや関係者たちへの配慮を見せている。そのときの決断について彼は「ヴァニティ・フェア」誌にこう語っている。
「スタッフとゲストの安全を最優先に、完全にウイルスを予防できる形として(中略)決断しました」。
振り返ればこの時期、コロナウイルス感染拡大の不安はイタリア国内に広がりつつあったものの、行政が何かしらの措置をとる状態ではなかった。それより前にアルマーニ氏は、ブランドにとっていちばん大切ともいえる「新作の発表」を無観客で行うという決断を下したのである。
ちなみに、2020年初頭から始まったコレクションサーキットにおいて無観客ショーを実施した欧米ブランドはジョルジオ アルマーニだけである。
最後に、イタリア・ミラノを愛するアルマーニ氏が「ヴァニティ・フェア」誌に語った示唆に富む言葉を。
「今もこの街が自治体としてのサービスを市民に保証し続けていることを誇りに思っています。長い歴史を通じたミラノの伝統である奉仕活動もまた、未だにその歩みを止めてはおらず、全地域で人々の支えあいと支援を約束し続けています。何ひとつ停止していません」。
大帝から学ぶことは、ファッション以外にもたくさんある。
新型コロナに負けるな!「ファッションの力」
ファッションは気持ちをポジティブに変換するエネルギー。だからオーシャンズはファッションが好きなのだ。猛威を振るう新型コロナウイルスにも、ファッションは果敢に立ち向かう。自分たちの出来ることを見つけてアクションを起こすブランドやショップをリスペクト。そうした動きを少しでも多くの人に届けるために、オーシャンズは「ファッションの力」を記録する。上に戻る


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