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親が知っておくべきランドセル選びのポイント

ほかに、親目線で注意すべき選びのポイントは?
「大きく4つあります。まず重要なのは軽さ。実は最近のランドセルは昔より大きくなっています。昔はB5の書類が入るサイズでしたが、今ではA4フラットファイルが入る大きさが標準です。そのため、どのブランドも余計に軽さを重視しています。そのため昔主流だった天然皮革(牛革や馬革)よりも軽い人工皮革がシェアの約85%を占めています。また人工皮革はカラーリングの幅が広いという利点もあるんです」。
なるべく軽いランドセルを優先する。小さい子供が使うのだから、なるべく体に負担がかからないものがベター。ごもっともである。
ミニチュアのランドセルで説明してくれた野中さん。もうひとつのポイントは肩ベルト。
「2つ目のポイントも背負いやすさを左右する肩ベルトです。肩のラインに沿って立体的に立ち上がったベルトのほうが、背負った際に重さを感じにくい。ただ、これはほぼどのブランドさんで今や“前提”に近い作りですが、昔のようにランドセルを下に置くと肩ベルトがペシャンコになるようなベルトは、子供への負担が大きいかもしれません」。
立体的なディテールが大事…… なんだかファッションみたいな話になってきた。
「3つ目は、夜道でも安全な反射素材があしらわれていること。そして、4つ目がランドセル上部に持ち手が付いていることです。
学童や習い事など、遅くまで外に出ている子供が増えている現状で、リフレクター(反射素材)は重要性を増しています。持ち手に関しては、昔のものにはフックに掛ける用の金具がついていましたが、それだと持つ際に手が痛くなってしまう。些細な変更点ですが、使ううちにありがたみに気付くディテールです」。
 
視認性を上げる反射素材、利便性を高める持ち手。やはり親が第一に考えるべきは、子供にとっての安全・安心なのだ。そう肝に命じて、ラン活をスタートすべし!
次回は、そもそもランドセルって何をしてランドセルなのよ? という素朴な疑問から、その歴史や各種パーツについて掘り下げていく。
[取材協力]
髙島屋
www.takashimaya.co.jp/shopping/special/entrance/
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就活に婚活に妊活。望む“出会い”を得るために、自ら活動することが当たり前の今の時代。それはランドセルも同様だ。2021年4月に入学する我が子のための「ラン活」戦線に異常あり?
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増山直樹=文


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