アシックスがスケートボードシューズをリリース。というだけでも十分興味深いニュースだけど、実物を見てさらに興味が湧いた。
アシンメトリーなデザイン、折り返されたシュータン、サイドを覆うポリウレタン樹脂、隠されたアイレット。
これらはもちろん、パフォーマンス時に加わるダメージから選手やシューズ自体を守るための工夫なのだが、そのどれもが独特な表情を生み出す要素。機能美とも言えるデザインの大事な要素になっている。
つまり「必要だからこの形になった」デザインが落とし込まれており、この手のカテゴリのアイテムによく見る、「デザインのためにデザインしたデザイン」とはひと味もふた味も違う。
しかもソールの踵部分には十八番の衝撃緩衝材「ゲル(GEL)」を搭載しているにも関わらず、どこにも記さない控えめなスタンス。裏を見て初めて、ヒールセンターに配置されていることに気付く。
スケートボーダーの動きをアシックススポーツ工学研究所で分析して開発したとあってスペックは折り紙付きで、アドバイザーには、TOKYO 2020出場を目指すガールスケーター・中村貴咲さんが就いている。
ファッションの“PRO”ならコッチかも?
ここまでで紹介した“PRO”モデル以外に、本シリーズにはこんなヤツも同時リリースされている。
その名は「ゲルフレッキー(GEL-FLEXKEE)」で、より一般向けのモデルなのだが、めちゃくちゃ格好いいじゃないか!
ディテールを削ぎ落とし、PROに比べてソリッドな印象。揃うカラバリも、オリーブグリーンのほか黒、ベージュという、メンズカジュアルの基本色をしっかり押さえた盤石のラインナップだ。
各社スケートボード・ラインには力を入れており、それぞれ魅力的なアイテムは揃っている。アシックスのこのジャンルへの参戦も、大手スポーツブランドの中ではいちばん遅いようにも思うけど、考え方を変えれば真打ちだとも言える。
アシックスが満を持してリリースした「ゲルフレッキー」。数年後「傑作だったね、アレは」とストリートシーンを賑わすことも、あるかもしれない。
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