ファッション業界人なら誰もが一目置くコンセプトショップ「アナトミカ(Anatomica)」に、「ワクワ(WAKOUWA)」というスニーカーブランドがあるのをご存じだろうか。
「パリへ打ち合わせに行ったとき、道すがら、ところでスニーカーは何が好きなんだって尋ねた。ピエールはスペリーと即答した。もっともだと思ったね。彼がかつて扱っていた唯一のアメリカのスニーカーだし、同じ質問をされたらやっぱり僕も、スペリーと答えただろう」。
こう答えるのは、ワクワを手掛けるサーティーファイブサマーズの総帥、寺本欣児。彼の言うピエールとはアナトミカの生みの親、ピエール・フルニエのことである。
意見の一致を見て寺本がデニムに次いでアナトミカ・レーベルで作ったのが、「U.S.Navy 1938 by SPERRY TOPSIDER(スペリー トップサイダー)」をベースモデルとしたスニーカーだった。
その名はワクワ。ピエールの代名詞的存在であるオールデンと並んでアナトミカのシューズフロアに飾られている。
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