今、サーフィンは新時代に突入している。世界中にグッドウェーブを起こせるプールができて、誰でも気軽に楽しめるというのだ。
そこに波があるならば、やっぱり乗ってみたいよね。
世界中のサーファーが憧れる人工波に乗ってみたい
確かに僕らが小さな頃から、“波のプール”はあった。けれどもそれは遊び用で、颯爽と波を滑るサーフィンに適していたかといえばそうではなかった。ここ最近サーファーたちの間では、サーフィン専用の“ウェーブプール”の話題でもちきりだ。
始まりは5年ほど前のこと。通算11回もワールドチャンピオンを獲得したサーフ界のキング、ケリー・スレーターが信じられないほど完璧な形の人工波を作り出したのだ。ご覧の写真が、まさにその波。カリフォルニア州にある「サーフ・ランチ」と呼ばれるこのウェーブプール、なんとも楽しそうじゃないか!
それからというもの、イギリスやスペイン、アメリカ、オーストラリア、そして日本にも続々とウェーブプールがオープン。ほかにもスイス、スコットランド、ブラジル、韓国などでも建設中だという。
いつ波がやってくるかわからない海では熟練者が優位に立つため、ビギナーがいい波に乗れる機会はほとんどない。でもウェーブプールでは、波に乗るのは順番どおり。おまけに波質はレベルに合わせて調整可能。海ではありえないほど延々ときれいにブレイクしていくから、余裕を持ってサーフィンにチャレンジできる。もちろんエキスパートを満足させる極上の波だって作り出せる。コントロールされた環境下で安全かつ確実に波に乗れるから、年齢やレベルを問わず、興味を持っていれば誰もが楽しめちゃうのだ。
ところでここは、セレブも集まるサーフ・ランチ。ショーン・ホワイトやトニー・ホークといったスノー&スケートボード界のレジェンドから、F1ワールドチャンピオンのルイス・ハミルトンや、あのスティーブ・アオキまでこの波に乗ったのだそう。サーフィンを観戦できるビーチサイドならぬプールサイドでは、マルガリータを片手にジェットバスでくつろぐなんてこともできてしまう。残念ながら一般公開はされていないが、ここではみんなが同じ笑顔で過ごせる夢のような空間だ。
サーフィンが競技種目に選ばれたオリンピックイヤーの今年こそ、人工波に乗ってみたい。サーファーも、これから始めようと思っている人も、2020年はウェーブプールに集合です!
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