前編に引き続き、アートワークとしてのレコードの価値を熟知する選曲家・上村真俊さんにセレクトしていただいた、自宅に飾れる、飾りたくなる名盤をレビュー付きで紹介する。
| キュレーターはこの人! 上村真俊さん(44歳) 代官山のレコードショップ、ボンジュールレコードの創設から昨年まで、20年以上にわたりディレクションとバイイングを行ってきた選曲家。マドンナやケイト・モスといったセレブリティの来日イベントのDJなども多数担当し、現在は盟友、アンドリュー・リチャードソンが手掛けるポルノカルチャー誌&ファッションブランド「リチャードソン・マガジン」の日本でのブランディングを取り仕切っている。 |
『HIROSHI FUJIWARA in DUB CONFERENCE』
藤原ヒロシ
「こちらの発売は1995年と、もう25年も前のものになりますが、当時からアートワークでバスキアをフィーチャーしていたりと、藤原ヒロシさんらしいさすがの着眼点ですよね。音もクラシックで普遍的。楽曲もジャケットも、サンプリングのセンスが光っています。今でも聴けるし、古く見えない1枚だと思います」。
『MUSIK』
WILLIAM EGGLESTON
「ニューカラーの先駆、写真家ウィリアム・エグルストンはピアノが好きで、本作は数十年間録り溜めてきたシンセサイザーのインプロビゼーション音源を収録しています。記録メディアがフロッピーディスクだったりするところに時代を感じます(笑)。カバーはアレック・ソスが撮影したエグルストン本人です」。
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