「エストネーション」のスーツ
ウールスーツのような落ち着いたビジュアル。その実態は、超軽量かつストレッチ性抜群の高機能スーツである。ファンクションの根底をなすのが、「ロイカV550」と名付けられたプレミアムストレッチファイバーだ。
イタリアの名門生地メーカーであるレダ社と日本の旭化成との合作は、リサイクル原料から作られ、有害な化学物質を含まないため地中に戻しても安心。着るときはもちろん、着なくなったときのことも想像する。考え方の“改革”は、働く人だけでなく、働く服にも必要なのだ。
「ノンネイティブ」のジャケット
身幅をややワイドに設計し、オリジナルチェック柄を。旬な匂いと使い勝手の良さを湛えたスウィングトップは、春先まで愛用するに打ってつけの1枚だ。
表地にはゴアテックスをボンディングさせたナイロンタッサー生地を用い、ヘビーユースに負けないタフネスを獲得。お気に入りを長く着ること。これも大事なサステイナブルの姿勢なんだと、あらためて共感する次第。
「Tジャケット」のセットアップ
軽くてしなやかな機能的セットアップ。そのサステイナブルなすごみは、タグに付けられたQRコードに凝縮される。材料となるナチュラルコットンの選定から、断裁、縫製、染色にいたるまで環境に優しく無駄のないやり方を徹底。
それらの過程すべてを、QRコードのリンク先から読み取れるのだ。同素材でパッケージされたパッカルブルってところも、素敵だ。
「バナナ・リパブリック」のジャケット
ビーガンスエードを使用したクラシックなシャツジャケット。と見せかけて、合皮を使った“ビーガン”仕様だ。滑らかな肌触りと高級感のあるルックスは、リアルスエードに決して劣らず、むしろ勝るとの見方も。
いずれにせよ、選択肢が広がるファッションって僕らのライフスタイル、ひいては地球にも優しいでしょ。
清水健吾、鈴木泰之=写真 菊池陽之介、星 光彦=スタイリング 増山直樹=文