新しい白Tシャツは文句なしに気分がいい。というか白Tが嫌いな人っている?と改めて聞きたくなるほどの普遍的なアイテムだ。とはいえ実際のところ、白Tにはいろんなタイプがある。生地の厚さ、シルエット、袖丈や裾丈の微妙な違い。そう、普遍的なのに好みが分かれるという、奥の深いアイテムでもあるのだ。
しかしここに、あらゆるスタイルにマッチするであろう、本当の意味で普遍的なヤツを発見した。それが「ジル サンダー+(プラス)」という2019FWに新たにローンチされたラインのTシャツ。
ジル サンダーのクリエイティブ・ディレクターであるルーシー&ルーク・メイヤーは、山が身近にある環境で育ったという。そして当然のようにスキーやスノーボード、登山に親しんできた。そんな2人が「都会から抜け出した暮らし」をコンセプトに、シンプルかつ機能的なワードローブを展開するのが「ジル サンダー+」なのだ。
つまりは自然派が生んだ実用本位の白Tというわけ。収納用のネル袋が付く3枚セットだから、このまま旅のバッグに詰め込んでもいいとブランドは提案する。
なんだ、自然派のためのものじゃないか、というなかれ。厚すぎず薄すぎずの絶妙な生地、短めでスタイリッシュに仕立てられた袖丈などには、やはりジル サンダーならではの洗練があり、1枚でしっかりと街に繰り出せる。そう、都会派も唸らせる白Tであることを保証しよう。
清水健吾=写真 来田拓也=スタイリング 加瀬友重=文