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小さな火力が最大限の仕事をする

では、ジェットボイルと従来のバーナーの決定的な違いとは何か。
まず最大の違いは、カップ(鍋)の底面に設けられた蛇腹状のリング「フラックスリング」だろう。このパーツが熱を受ける表面積を飛躍的に拡大し、炎の余計な拡散を防ぐことで高い熱効率を実現している。
ジェットボイル
ラジエーターのような構造を想像してもらうとわかりやすいかも。
火力の強さを表す数値(バーナーの最大出力値)自体は、他社の製品と比較しても決して高くはない。しかし、熱効率が抜群に高いため、小さな火力でも驚異的なスピードでお湯が沸かせる。そのため、ガスの消費量は一般的なバーナーの約1/2と低燃費。非常に経済的であり、荷物の軽量化にも繋がる。
ジェットボイル
一般的なバーナーが周りの空気まで熱が拡散してしまっているのに対し、ジェットボイルは効率よく熱をクッカーに伝えている。

一体型構造のもたらすメリット

バーナーとクッカーが一体型の構造になっていることも、アウトドアでは大きなメリットとなる。熱源とクッカーとの隙間が最小限なので、屋外での調理や湯沸かしの大敵となる寒さや風の影響を受けづらいのだ。不整地や雪上では、専用のハンギングキットを使えば、木の枝などに吊り下げて使用することもできる。
ジェットボイル
燃料も含めて、必要なパーツはすべて左のカップ内に収納することができるコンパクト設計。
また、持ち歩きの際にはすべてのセットパーツがカップ内に収まる設計を採用。非常にコンパクトに荷物をまとめることができる。
カップにはクロロプレン製のカバーが巻かれており、お湯が冷めづらく、そのまま持っても火傷の心配がないなど、細部にまでアウトドアフレンドリーなギミックが詰め込まれている。
ジェットボイル
カバーの右に見えるイグナイターがオレンジ色になったら、お湯が沸いたサイン。


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