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走ることは、欠かせないシンキングタイム

「入会金や月謝を払ってジムに行く、というのは続けられないタチなんです。ランニングは走るのに適したシューズとウェアさえあればOKと、手軽ですよね。ひとりでできますし、出張に行くときは走るためのシューズとウェアを必ず持参します」。
また、ランニングによって培われたメンタリティは日常生活にも好影響を及ぼしている、と語る田村さん。
「レースでいいタイムが出ると楽しいですよね。でも思うような結果が出なかったり、行き詰まったりしたとしても、いろいろと調べたりやり方を変えたりして再挑戦するのがまた楽しい。マラソンに失敗はつきものなんですよ。やっちゃったな、ああしとけば良かったなって。そういうステップを踏んでこそ強くなれます。くよくよするのではなく、次は失敗しないように今からこうしておこう!という前向きなメンタリティは仕事やプライベートにも役立ちます」。
田村貴之
とはいえ、レースよりもむしろ、考えごとをしながら無理のないペースで走るのが好きなのだそう。
「ゆっくり長く、脂肪が燃焼しているのが感じられるくらいのペースが好き。それが良かったのか、これまでケガというケガはほとんど経験していません」。
長く走り続けていると、ライフステージの変化にともなってランニングの頻度も変わっていった。プレス職を辞めてフリーランスになってからは時間の融通が利くようになり、午前中にひとっ走りしてから仕事を始めるのが日課に。
「頭がスッキリとクリーンになるから、考えごとするのにちょうどいいんですよね。『今日はこのあと、あそことあそこに連絡してみよう』とか。で、シャワーを浴びてから実際にコンタクトするんです。フリーランス時代が人生でいちばん走り込んでいましたね。会社を立ち上げてからは忙しくなってしまって、ランニングの頻度は減りましたが、それでも走っている時間にはよく今後の方針なんかを思案していました。また、結婚して子供が生まれてからは、『どうやって育てていこうか』みたいなことにも思いを巡らせながら走ったりします。でも、毎回必ず何かを考えながら走っているわけではないですよ。最近はポケモンGOをしながら走ったりもしますしね」。
田村貴之
初フルマラソンはホノルル。2005年から3年連続で参加した。


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