歯を磨くほど、地球も磨かれていくんです。
――さて、続いては歯ブラシですか?オギ はい。これは「100%再生プラスチック」で作った歯ブラシなんです。
タネ やっぱりそこだよね、プラスチック・ゴミ問題。
オギ サーファーとして自然の恩恵を受けているタネちゃんは特に気になるだろうね。
タネ うん。次世代に地球をつなぐ我々が、本気で取り組むべき問題です。
オギ そこでタネちゃんに問題です。歯ブラシの寿命ってどのくらいだと思う?
タネ どうだろう。1カ月くらい?
オギ 1カ月もてばいいほうじゃないかな。一般的には2週間から1カ月程度で、使い終わったらすべてゴミになる。それが世界の人口分あるって考えたら……。
タネ ハンパない量になるね。
オギ そこで、再生素材で作られた歯ブラシってないかと、世界中を探して見つけたのがコレ。アメリカの「プリザーブ」というブランドで、大手乳業メーカーと提携して回収した使用済みのヨーグルト容器を100%再生して作っているんです。これで歯を磨くことが、そのままゴミを減らすことになるっていう発想ね。
タネ なるほど、まさに時代の感覚にフィットしてる。1本550円か。ちょっと値段は張るけど。
オギ うん。でも、高いのにはそれだけの理由があるし、この歯ブラシには意義もある。意識の高い人たちが、言ってみれば税金を払うような感覚で、より倫理性の高い商品を買うのが今、当たり前になり始めている。それは国籍とか関係なく、地球規模の価値観になってるんじゃないかな。
タネ そう思うと、これくらいの値段は気にならないか。磨き心地さえ良ければ。
オギ そこは心配ご無用。反り返ったハンドルのカーブが45度の角度で歯に当たって、汚れを効率的に掻き出します。奥歯にもリーチしやすい設計もポイント。
タネ なるほど、使ってみたい!
オギ でしょ。あと、「プリザーブ」は将来的に海洋プラスチックを再生した歯ブラシも出すことが予定されているんだよ。開発に少し時間がかかっていて、まだ商品化はされていないけど。
タネ それも楽しみだね。
オギ 日本におけるプラスチックのリサイクル率は、燃料としての再利用や海外への輸出などを除くと、実質1割に満たないという話もあるほどだから、我々もできることをやっていかないと。
タネ そういう企業をサポートする意味も含めて、これでしっかり歯を磨こう。種カジも歯が命!
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