【4句】
覚えておくべきハッシュタグがある
今や各大学や選手もTwitterを活用しています。例えば、走り終わった選手が感想を報告したり、「僕の写真を撮った人はください」とファンにお願いすると、みんなが「よろしければどうぞ」とアップしていく。
循環される文化がそこにはあるんです。
箱根におけるTwitterの先駆者が、山の神と呼ばれた東洋大学OBの柏原竜二さんです。
あるとき、Twitterを楽しむファンのもとに箱根のミラクルヒーロー・カッシーが現れて、好きなアニメのことなどを赤裸々に語り出したんです。
そのインパクトたるや、
一夜にして、フォロワー数が為末大選手を抜き去った。
柏原選手のお陰で、箱根駅伝にTwitterは欠かせないものになったのです。
一方で、柏原選手が卒業して以降、東洋大学ではTwitterが禁止になっています。駒澤大学もTwitterは禁止。逆に青山学院大学は開かれていて、選手もTwitterアカウントを持っています。
ただ、140文字しか書けないTwitterでは「しっかり伝えたいこと」が伝えきれない短所がある。連続ツイートをすると、言葉だけが切り取られて独り歩きしてしまうことも。
だからこそ「しっかり伝えたいことがある場合は、Twitterではなく長文が書けるnoteなどを使うべき」と、最近柏原さんと話したときに伺いました。Twitter黎明期と箱根駅伝での活躍を同時進行で経験した柏原さんのひと言には重みがあります。
「#箱根駅伝」からさらに掘り下げたい人は、各大学の動向をチェックするといいでしょう。とはいえ、
ただ大学名を入れても、そこにはアツい情報はアップされてきません。
実は
各大学を表す独自のハッシュタグが存在していて、熱心なファンや部員たちがアップするピチピチの情報は、そこに集約されるのです。
例えば、大学のハッシュタグはこういう感じです。
東海大学 #GoTOKAI
青山学院大学 #やっぱり大作戦
東洋大学 #怯まず前へ
駒澤大学 #男だろ
早稲田大学 #臙脂を誇れ
全体を追いたい僕の友人のなかには、スマホでなくパソコンでハッシュタグごとにタブを作ってウォッチしている人もいます。
箱根駅伝はテレビで観るものだと思っていたら、あなたは乗り遅れています。
今や箱根駅伝はデジタル時代。ぜひ
Twitterを活用して、勝ち負け以外のドラマを楽しんでほしい。
ちなみにそういった方々の手引きとなる本が、我々が監修した「あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド! 2020」です。ここまでの話を面白いと思った方はチェックしてみてください(笑)。
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西本武司●中長距離レースや駅伝に関する世界の情報を配信する「EKIDEN News」主宰。トークショーや、松浦弥太郎著『それからの僕にはマラソンがあった』(筑摩書房)にて対談を行うなど、幅広い分野で活躍。「あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド2020」を今年も監修。公式ツイッター(@EKIDEN_News)もチェック!
林田順子=取材・文