街がランウェイになるスニーカー●世界のファッションショーを長年に渡り取材してきたファッションジャーナリストの増田海治郎。そんなランウェイの専門家であり中毒患者でもある増田が、トップメゾンの最旬スニーカーを多角的な視点で解説する短期連載。第8回目はメゾン ミハラヤスヒロ。
三原康裕さんはスニーカーの歴史において名を残す人だと思う。長年にわたってパリでコレクションを発表しているから、もはや洋服のデザインのイメージが強いかもしれないけれど、三原さんの出自は靴。学生時代に独学で革靴を作りはじめ、最初はシューズブランドとして名声を得た。
2000年からはプーマとのコラボレーションをスタートし、これまでのスニーカーデザインの常識を覆す数々の名作を生み出してきた。これまでにデザインしてきたスニーカーの数は500足超!
これは、スポーツブランドのシューズデザイナーでも、そう簡単には達成できない数字だと思う。
そんな三原さんの最新作がバズっている。
このスニーカーの最大の特徴は、凸凹した歪なミッドソールの形状。最初に粘土で作ったプロトタイプをスキャンして、型を起こしたのだという。某名作を連想させるローテクなデザイン、マルチカラーの配色も遊び心に溢れていて、履くだけでハッピーな気持ちになれそう。
BIGBANGのスンリをはじめ、数々の海外セレブリティの間でも人気が爆発している。
こちらも、非常に気になる一品。ミッドソールは上と同じ凹凸タイプで、ゴールドのスパンコールのアッパーがカワイイ。
こちらはデンマーク発のシューズブランド「エコー(ECCO)」とのコラボレーションモデル。同ブランドのアウトドアスニーカー「エコー エキソストライク」をモディファイしたデザインで、ヒールには往年のプーマとのコラボレーションモデルを連想させるヒールスタビライザーが! ありそうでなかったデザインは、まさにスニーカー界の奇才ならでは、なのだ。
[問い合わせ]メゾン ミハラヤスヒロ03-5770-3291増田海治郎=文