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押入れで読むマンガの楽しさを


 
また、「マンガのことはマンガ好きに聞け!」とばかりにゲストにも好きなマンガや意見を求めて、配置などを変えているという。
もうひとつの選択基準は、表紙も含めて、アート性があるもの。どんなに面白いマンガであっても、これがなければ選ばれることはない。というのも、ここのマンガはすべて購入が可能。ジャケ買いをしていく外国人ゲストも多いことから、飾っておいても「絵になる」クオリティの高さは外せないのだ。
ちなみにマンガの劣化を防ぐ意味でも、マンガに没頭してもらうためにも、このホテルはペットボトル以外の飲食は不可。エレベーター前にあるカウンタースペースでブレイクすることとなる。
本棚の中で寝ているような不思議な気分が味わえるベッドスペース。
ベッドスペースは、押入れの中でマンガを読んでいた原体験が元になっているというだけあって、本棚に組み込まれたような配置になっている。カプセルホテルというよりも秘密基地のような、童心をくすぐるワクワク感を漂わせている。
ベッドに寝転がりながらだらだらマンガを読む……ある意味、大人の贅沢と言えるかも。
お気に入りのマンガを抱え、ベッドスペースで横になりながら、だらだらと読み耽る。その背徳感がたまらない。
それって結局は漫画喫茶と一緒じゃない? と思った人もいるかもしれないが、ここはあくまでホテル。旅館業法により宿泊者の身元はしっかり把握され、それによる安全性や快適性は保証済みだ。
世界でのマンガ人気も手伝って、最近では満室になることも多い。だが、ホテル自体がコンパクトなため、人が多いとマンガの世界に没入できなくなるのでは? と、今後は空室をつくる計画もあるという。
リフレッシュするためのホテルというと、温泉や自然豊かな土地への旅を思い描くかもしれないが、都内で寝食を忘れ、どっぷりマンガに浸るというのも、新しいリフレッシュの形かもしれない。
 
MANGA ART HOTEL
住所:東京都千代田区神田錦町1-14-13
1泊4800円〜
https://mangaarthotel.com/
 
林田順子=文


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