OCEANS

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オンオフ問わず使えそうなメモ機能やスキャナー機能も装備

今回登場した「Office」には「ワード」、「エクセル」、「パワーポイント」以外の機能も統合されている。その中で、ビジネス以外の用途でも役立ってくれそうなのが、撮影&スキャナー機能の「レンズ」と、メモ機能の「メモ」だ。
レンズとメモ
「ホーム」画面下の「+」をタップすると「レンズ」と「メモ」が呼び出せる。「ドキュメント」をタップした場合には、オフィス文書の新規作成画面に進む。
「レンズ」の機能は、マイクロソフトがリリースしているアプリ「Office Lens」と同等で、ホワイトボードの書き込みや印刷物などの撮影に特化されている点が大きな特徴となっている。台形補正機能に優れており、正面から撮影できない場合でも、画像内の文字を読みやすくすることができるほか、画像への書き込みや、画像内のテキスト抽出も簡単に行える。カメラアプリをメモがわりに活用している人なら、これらの機能の便利さが伝わるはずだ。
台形補正機能
資料類の撮影をする際に便利な台形補正機能がとても便利。撮影した画像からテキストを抜き出すことも可能だ。現状では日本語よりも、やはり英語のほうが、認識精度は高いようだ。
一方の「メモ」は名前のとおり、簡易メモを残す際に重宝する機能。箇条書きにも対応しているので、買い物やTodoリストの作成にも適している。
写真をメモに挿入
サクッとメモを残したい場合などに便利な「メモ」機能。カメラで撮影した写真を、直接メモに挿入することもできるようになっている。
簡易メモといっても、太字や下線などの文字飾りが使えるほか、写真の挿入も可能。作成したメモを、メールやLINE経由でほかのユーザーと共有することもできるようになっている。
「レンズ」で撮影した画像や「メモ」で記録した内容をOne Driveと連携させれば、オンオフ問わずすべての記録を1カ所に集約可能。上手に使えば、物忘れ防止にも役立ちそうだ。

ビジネスシーンだけでなく、家族と一緒に使ってみても楽しそう

正式リリース前のパブリックプレビュー版という扱いになっているため、現状(2019年11月11日現在)ではOSのバージョンなどの条件を満たしたAndroidユーザーのみがダウンロード可能となっている「Office」。筆者が確認した限りでは、ファイル検索機能がうまく働かないなど、まだ不具合もあるようだが、それでも統合アプリとしての魅力を大きく感じた。
PC版と比べれば文書の編集機能は貧弱だが、スマートフォンにBluetoothキーボードを接続すれば、簡単な修正や文書作成程度は十分にこなせるだろう。正式版では、大画面で作業ができるタブレット端末への対応にも期待したいところだ。
冒頭でも触れたように「ワード」、「エクセル」、「パワーポイント」といえば、ビジネスツールの定番というイメージが強いが、ワードなら年賀状、エクセルなら家計簿、パワーポイントなら家族のアルバム、というようにアイデア次第でオフタイムでも役立つシチュエーションがあるのは言うまでもない。
例えば、PC版のOfficeアプリにハードルの高さを感じてしまう子供たちでも、スマートフォン版なら気軽に接することができると思うので、正式版がリリースされた際には、手習いを兼ねて一緒に「Office」アプリを体験してみてはいかがだろう。
 
石井敏郎=文


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