OCEANS

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「僕たちの店」が代官山にある!

フィンランドの銀行では、ブタ……ではなく「ゾウの貯金箱」が子供たちに配られるとか。それを特別仕様にした人気アイテム(1500円)。
アメリカから遠く離れた日本でも愛されてやまないラリーさん。そもそも「OK the store」はどういう思いでスタートさせたのだろう。
「僕は昔、家具業界にいたんだ。それはそれで面白かったんだけど、扱っている家具はどれも高くて、店に遊びにきてくれた友達が何も買わずに帰るというのが日常茶飯事だった。まぁ家具はなかなか買い換えるものでもないしね。だから僕は、お客さんたちに『ここは自分の店だ』と感じてもらえるような店を作りたかったんだ」。
「I’M OK」の床にはラリーの言葉が。「いいデザインは、古さも新しさも感じない。いいデザインとは過去と未来をつなぐものである」「最も洗練されたものとは、シンプルなものである」「それは本当に使えるものか、本当に美しいものか、どちらか分からないものは家に置いてはならない」など、心に響くものばかり。
ラリーさんの人柄やセレクトセンス、作家が真心を込めて生み出したプロダクトたち、そして、それらに惹かれてやってくる人たち。「OK the store」は、人と人のつながりが作り出す唯一無二のショップで、誰もがここを「自分の店!」と感じられるからこそ愛されてやまないのである。そのDNAを受け継ぐ「I’M OK」も、これから同じ道を歩むに違いない。
木工作家、ジョージ・ピーターソンのスケートデッキを、アルネ・ヤコブセンとジョージ・ネルソンが取り囲む店なんて、世界にもそうそうない。
最後に、店名の「OK」に込められた意味を教えてもらおう。
「僕は店のオーナーだけど、お客さんもスタッフも作家も、みんな同じ立場だと思ってる。その人がその人らしく在ることを、お互いが尊重する。それが心理学でいうところの “I’m OK. You’re OK”という考え方だよね。店の名前を『OK』にしたのは、僕がこの考え方をいちばん大切にしてるからさ。それにOKって、世界の誰もが知る言葉の中で2番目に有名だしね(笑)」。
ちなみに、世界一有名な言葉は「コカ・コーラ」っていうのはよく言われるアメリカンジョークだ。さて、近くを訪れた際はぜひ足を運んでみてほしい。若き日のラリーさんが目指した店は、ここにある。「I’M OK」は確かに、僕たちの店なのだ。
日本のスタッフが企画して作ったラリー人形(2400円)。本人を知る人はこぞって手に取っていた。
「I’M OK」公式サイトはこちら
 
[店舗詳細]
アイムオーケー
03-6427-0001
東京都渋谷区猿楽町10-8 1F
http://iam-ok.jp/
清水将之=写真 ぎぎまき=取材・文

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