Day 14 THU.
人を見かけで判断してはいけない。
でも、あれは大きな商談に相応しいスーツとはいえない
ネイビーには心を落ち着かせ、感覚器官を研ぎ澄ます作用があるという。そのせいか、ユースケはネイビースーツを着ていると直感が閃くことがある。三宅本部長の指示で、社内の不動産部門と共同で進めている神奈川県に建設予定の商業施設プロジェクトの話。この施設のディベロッパーを不動産部門が担当し、我が部署では入居して欲しい高感度なファッションブランドへ営業を行う予定だ。
今日の打ち合わせ相手は、本部長から紹介された地元の有力ゼネコン。ただ、出席者たちの外見がどうにもきなくさい。有力企業にしては、彼らが着ているスーツの生地からは誠実さが感じられないのだ。ファッション的第六感に従い、今日のところはお茶を濁していったん帰社。独自で調査を進めることにした。ユースケの装いはダンヒルのスーツにブルーのシャツ、ブラウンの小紋タイ。イタリアの伊達男が好む黄金配色、アズーロ・エ・マローネだ。
着回しアイテム【A】「ダンヒル」のスーツワードローブの要たるネイビー無地スーツは最高級の一着を。軽くなめらかな上質ウール生地が使われた2Bスーツ。30万円/ダンヒル 03-4335-1755
【1】「ヘルノ」のダウンコートラミネートされた高密度ポリエステルが使われた茶のダウンコートはビジネスでも使える上品顔。13万2000円/ヘルノ・ジャパン 03-6427-3424
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