カラダ笑う薬膳●まだまだ老けちゃいないけど、若くもない。37.5歳ってそういう年齢。昔と同じように食って飲んで遊んだ朝は、昔と同じようには起きられない。いろんな曲がり角で悩める37.5歳は、中医薬膳をマスターする“薬膳ママ”の店に今日も行く。
都内某所。飾り気はないが、温かみのある風情。ちょっと一杯ひっかけるにはちょうどいいおばんざい屋がある。あるのは、5人ほどが掛けられるカウンターのみ。旨いってのは当たり前なのだが、ここの女将がまたヒネリが効いていていい。
人呼んで“薬膳ママ”。
この歳にもなれば起きる体のちょっとした不調を、会話で引き出した情報から、料理で和らげてくれるんだから参っちゃう。「びえーっくしょい!」と、鼻をすすりながら暖簾をくぐるのは、常連の男。よく見ると、鼻の下につーと伸びているのは……え、鼻血?
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