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喉を潤すためでなく、身体を潤す水の飲み方とは?

水を飲むことは今まで生きてきたなかで、毎日、何度も繰り返してきた行為で、誰もがプロの域に達していることですよね。みなさんは上手に美味しく嬉しく水を飲みながら生きてきたと思うのですが、ここでは身体に良い飲み方と悪い飲み方の違いを比べて考えてみましょう。
まず、水の悪い飲み方について。水に氷を入れてキンキンに冷やして飲むのって常識になっていますが、実は身体にとっても負担をかけているのです。
冷たい水が身体に入ると血管収縮、関節痛、心拍数低下、脂肪も固まり肥満の原因にもなります。運動したあとやお風呂のあとも冷えた飲み物が飲みたくなりますよね? ですが、せっかく運動して血液循環や体内器官が機能する最適な状態になっているのに、それを鎮火してしまうのはもったいない。
ガブ飲みも大敵です。一度にたくさんの水を飲んでも身体が吸収できる量が限られていて、それ以外は身体を通過するのに体力を消耗する原因にもなります。飲み過ぎも関節が弱くなったりいろいろな問題の引き金となるのです。
500mlのペットボトルを一気に飲み干したら飲み過ぎです。暑い日にだるく感じたりすることがあると思いますが、水の飲みすぎが原因だったりします。僕は基本的にお湯か白湯を飲んでいます。身体は、体外の寒さに耐えられるが、体内の寒さには弱いのです。お湯だと一気に飲めないし、吸収されやすい。
次に食前、食事中、食後の水がNG。レストランで大好きな食事に無心でガッついて、噛む半ば水で流し込むなんてこともあると思うのですが、これは唾液、胃液などの消化液を薄め、消化すべき食べ物が胃の中でプカプカ浮く現象を招く、身体にとって非常に辛い状況を作ることになるのです。
身体の中では、食後、大忙しに消化を始めたいところなのにそれを妨げて、消化不良、腹痛、ガス、肥満など落ち込む症状が揃ってしまう。ちなみにお茶やコーヒーのカフェインは利尿効果があるので、飲んだときは余計に水を飲むことを心掛けてください。ジュースの砂糖は肝臓の負担になるので、お好きな方はほどほどにするか、炭酸水に変えましょう。

では次に、良い飲み方を考えましょう。「人は1日に2リットルの水を飲むべき」だとか言われていますが、僕はケース・バイ・ケースだと思います。小柄な痩せ型の人、大柄な太型の人、小柄で自転車メッセンジャーを炎天下でしている人、大柄で8時間以上デスクワークをエアコン下でしている人などなど、その人の体形、体質、運動量や季節、環境によって変わってくると思います。
どこかの“誰か”が言う1日に飲むべき水の量を目的にするのではなく、本来は身体を潤し続けるのが目的だと思うので、飲む「量」を意識するのではなく、飲む「回数」を意識する方が効果的だと僕は考えます。
100〜150ml程の水をこまめに飲むのが良いとされていて、これが吸収力の最適量ではないでしょうか。僕の場合、ゴクンっと勢いよく飲んだら大体50mlくらいになるので、水を飲むときは2~3回のゴクンを目安にしています。喉が死ぬほど乾いたと感じてガブ飲みしたいと思うときこそ、ゴクンと飲んだらひと息ついて、ゴクンゴクンと飲んだらふた息つきながら飲むくらいがオススメです。
ゴクンを勢いよくする場合は4回まで。それ以上は身体が重く感じたり、だるさを感じたりするので、勢いで飲むのは控えましょう。身体を潤す量だけ飲んでスマートに。「喉が乾いた」がバロメーターではなく、水分不足予防のために身体の要求を意識して飲み続けると、潤いを感じられる身体になると思います。


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