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リッジは日帰り〜1泊登山に。軽量ながらしっかりしたつくりが魅力

説明
リッジシリーズをはじめ、カリマーの多くのモデルには、着用して締めるとハの字型になり、腰骨にフィットするヒップベルトを採用している。
——ちなみに、看板モデルのリッジとクーガーはどのような違いが?
基本的には積載量とポジションによる違いです。リッジは日帰り〜1泊ほど、クーガーは縦走・テント泊などの荷物をより多く背負うような登山向きですね。あとは付属システムが若干違うので、その違いになります。
——なるほど。リッジをもう一歩詳しく教えて下さい。
“リッジ”は1999年の発売以来、山での疲労軽減や快適性を最優先に考え、マイナーチェンジを重ねているロングセラー。流行の形や素材、ウルトラライト化などに左右されない、普遍的な使いやすさで勝負しています。
真価は背面側にあり、他社の同等のサイジングのモデルより重厚なんです。ただ、その「重厚さ」には秘密があります。体に触れる部分に厚めにクッションを入れ、現世代からは活性炭加工したメッシュ素材も採用。柔らかいフィット感はもちろん、吸汗速乾性に優れ、気持ち良く長時間背負えるように設計されています。
これは、山に行ったあとの疲労軽減を考えた結果。必ずしも、軽いこと=疲労が少ない、というわけではないことは覚えて頂けると有難いですね。なお、背面長がS・M・Lから選べるのも特徴。背中とバックパックのサイズを合わせることも、疲労感軽減に寄与します。
 

SAシステムが一層改良された名品・クーガー

SAシステム
過去モデル以上にEVAのクッション材を詰め、ミリ単位で調整できるSAシステムも一層使いやすく改良した。
——ブランドを代表する大型モデル、クーガーもアップデートに成功したとか。
クーガーのほうが(リッジよりも)収納力が高く、カリマー独自のSA(サイズアジャスト)システムを採用しています。今回の世代は背面パッドの厚みを増し、安定感とフィット性の強化が図られています。
軽さより耐久性とコンフォート性を重視。タフな420Dコーデュラナイロンをメインファブリックにし、特にヒップベルトのボトム部分は追加補強によって立てて置いても綻びにくくしました。
直立するバックパック
ヒップベルトの補強により、さらに安定したフィット感が得られるよう進化。ヒップベルトを持って直立できるバッグはそうそうない。
——ハイスペックなクーガーですが、よりラクに背負うコツを教えてください。
稲田 バックパックによって起きる登山中の痛みのほとんどは肩。ストラップを緩めれば負荷が腰にかかり、肩まわりはラクになります。とはいえ、ブレやすくなるので、背面長をSAシステムで調節して安定させてください。ショルダーストラップ上部についている、赤いタグを肩の真上に設定するのが目安です。
SAシステム
SAシステムは、背負い心地をいつも快適にするためのシステムだ。背負ったまま、ミリ単位で背面長が調整可能なのはカリマーのSAシステムだけの強み。
基本的に重心が体に近いほど負担を感じにくくなります。急登時は前傾姿勢ですから、ヒップベルトを上げて背面長も短くしたほうが楽。逆に、ダウンなどを着込んだ際には背面長を長くして、腰に適切なウェイトが集まるように調整してください。
ただ、残念ながらお店で試着しても良さがわかりにくいんですよ。中身が空の状態ですから。ある程度の重さを加えた状態で試していただければと思います。


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