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Q01.デニムがファッションになったのはいつ?

答え 【B】1950年代

小林 局所的に、マーロン・ブランド主演の『乱暴者』やマリリン・モンローの『帰らざる河』など、若者向けのハリウッド映画が影響を与えたのは事実でしょう。ただ、全米レベルでデニムが日常へ落とし込まれていく足がかりとなったのは、“デュードランチ”ブームだと思われます。
“デュードランチ”ブームとは、いわば擬似牧場生活ブーム。’50年代に入ると、西部の田舎へ行き、ウエスタンな衣装を身にまといながら馬に乗るなどして休日を過ごす人々が増加しました。テンガロンハットを被ったりしてね。デニムもその頃に、爆発的にファッションとして浸透しました。やがて数多の名優たちの着こなしが決定打となり、そこからアタリだとかヒゲが格好いい、というようになったんです。
 

Q02.デニムが藍色な理由を答えなさい

答え 【C】コスト削減


小林 Bの「虫避け」というのもよく聞く話ですね。確かにそれも間違いじゃないかもしれませんが、実際はすごく単純。真相は、藍は常温で染まるからで、コスト削減になるということです。要するに、藍なら染めるための設備がいらないんですね。
通常、ものを染める場合はだいたい90度くらいまで染料の温度を上げないと生地に浸透しません。となると、お湯がいる、鍋がいる、火がいる、となるわけです。
日本でも昔から採用されてきましたよね。“蓼(たで)食う虫も好き好き”という言葉がありますが、その蓼とは、植物の一種で染める原液のもとになるもの。蓼を発酵させて水の入った大きなカメに入れ、さらに発酵させるんです。
手間もコストもかけたくない、その先に藍染があったんですね。当時の人たちにとって濃い色の服というのは、汚れを目立たなくさせるための対策だったんです。汚れの目立たない濃色を安く仕上げるには、この藍染がいちばん良かったそうです。この常温染めはアメリカの原住民たちも採用していたらしいですしね。


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