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企画開発生活12年、今のターゲットユーザーは“乗り気じゃない妻”

携帯カイロから始まってクーラーボックスにグリル、ライト、寝袋、そしてテント。あらゆるコールマン製品の開発に携わって12年。いま本田さんはどんな目標を掲げているのだろうか?
本田さん
「まずは今携わっているテントシェルターをより拡大していきたい。あとはキャンプに行ったことがない人が自分から行きたいと思えるような商品を作りたい。行きたくない理由なんて多分いっぱいあるんですよ、暑いし、虫もいるし、準備は面倒だし。家のほうが絶対快適じゃないですか」。
キャンプに行かない人の行きたくない理由を、自身の生み出すプロダクトで解決したい。目下、その対象となっているのは本田さんの奥さんだ。
「家族でよくキャンプに行くんですけど、妻はね、じつはあまり乗り気じゃないんです(笑)。自分から行こうとは絶対、言わない。だから僕の目標は、妻からそろそろキャンプ行こうよって誘ってくるような製品を作ることかな」。
『キャンプが、社会を豊かにする。コールマンは、本気でそう信じている。どことなく満たされない今、キャンプは人と人を強く繋げるから』
アウトドアを通じてユーザーや家族とつながること、そしてそのためのコミュニケーションに情熱を傾ける本田さんの姿勢は、コールマンのコンセプトそのものだった。
 
藤野ゆり(清談社)=取材・文 澤田聖司=写真


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